しばらく増刷する予定はないのでしょうか。雑誌「一枚の繪」に連載されていたものをまとめたものだそうです。表紙の絵はマグリットの白紙委任という題名の絵だそうで、本当なのか幻想なのかそのどちらでもない、これから読者を妄想の世界に誘う女性としてぴったりだと思います。エッセイも絵や工芸品など、岸田今日子さんが日々の生活でちょくちょく触れていたのであろう作品がたくさん出てきて興味が湧きます。グルジアのピロスマニの絵は特にすてきだと思いました。エッセイとしてもなかなか読み応えがあります。私が特に好きなのは、今日子さんの頭のなかで語り合う京都の架空の夫婦の会話。口に出して読んでみたくなります。なんともいえない味があります。こういう本はいつまでも読まれてほしいなあ。