火村シリーズの中編連作。
作者曰く、
書いてるうちに偶然というか、
何となく同じ登場人物がでることになった。
そこで、
その2作をつなげることにした。
妖しくも、美しい、
「妃」と呼ばれる女。
彼女は、
余りある財産を持ち、
若い男たちをかしづかせることで、
若さと、美貌を保っていた。
文字通りそうであったわけではなく、
精神的な意味合いが強いのだが・・・。
しかし、それは、
奇妙な人間関係であることは、
間違いない。
そんな彼女の周囲で起きた、
“事件”。
それが“事件”なのか、
“事故”なのか、はたまた“自殺”なのか・・・。
深まるなぞを解く探偵役は、
火村英生。
シリーズの中でも、
これほど敵意を漂わせた彼がいただろうか。
出会った時から、
何か感じるものがったのだろうか?
論理的思考の持ち主が、
インスピレーションに感情が動かされるとは思えないが、
なぜか、最初っから、
「妃」に対しての態度は、冷たい。
それに関して、
ラストまで説明はないのだが、
彼の“意識”を感じるのは、
僕だけだろうか。
またしても、
本格ミステリーとして、
良質の作品になっています。
待望の長編と思って読める構成も、
うれしかったです。