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「解剖学は専門用語が多くてとっつきにくい」
という意見はよく聞かれる。私ももっともだと思う。確かに体の各部に名前を付けておいた方が便利であるし,そうしなければ医学の議論は全く成立しなくなるだろう。しかし,初学者にとってはその名前が障壁となっているのもまた事実だ。この本では,その障壁を取り除くべく,「自分の体を触って確かめる」ということを提案している。
例えば,最初の章では,次のような話題を取り上げている。
【両手の指を,次のようにくっつけてみる。(1)中指以外の4本は,指の腹がお互いにくっつくように。(2)中指は,中節(指の先から数!えて2つ目の関節)がお互いにくっつくように。
この状態で,親指を離してみる。うまく行く。親指を戻して,小指や人差し指で試してみても,うまく行く。さて,薬指はどうか?? ・・・何故かうまく行かない。】
結局,このことから,骨格と筋肉の関係を探っていくというのが第1章のメイン。このように,自分の体を触ってみるという「人体実験」を通じて,人体の構造と機能を理解しよう,というのがこの本の趣旨になっている。一つ一つ触って確かめることで,「あ,こういう風になっていたんだ」と,納得させられる。しかし,それゆえに,電車の中ではとても読みづらい本でもある。
本書を読めば、多くの苦手とする学生も
半年後には「解剖が好きになってきた」と私に報告してくる。
(もちろん、成績も上がっている)。
解剖はどうも苦手、という人は、図書館でもいいから、
一度本書を手にして欲しい。
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