幻冬舎アウトロー文庫への書下ろし。大石君得意の変態お金持ちのお坊ちゃんの物語。
しかし、この変態はただの変態では無い。知性、器量ともに兼ね備え、更に良識もあるちゃんとした変態さんなのです。だから、彼がどんなにひどく残虐なSMプレイをしようともそれは彼にとって必然である。その必然性がインモラルだから彼は悩む。でも、内なる欲求に抗えない自分の為に金でその対象を調達する。
この変態さんの苦悩を克明なSMプレイの描写にて描くまずまずの良作。
物語の大半はSMプレイの描写だし、主人公は有り得ないくらいに恵まれた奴だし、こいつの悩みはバカバカしい位に陳腐だから、これを読んで何かを得られると思ったら大間違い。だけども、少しでもこのバカチンの変態の気持ちが判るバカチン予備軍やインモラルへの憧憬を持つ私のような人種にとっては、こんな題名の本をレジに持って行く価値はあると思う。