このシュヴァリエ・デオンについて初めて知ったのは、ギー・ブルトンの『フランスの歴史を作った女たち』からでした。美男子が女装してフランス国王の秘密外交官としてロシアやイギリスなどヨーロッパ各国で活躍したという話は、とても興味深いものがありました。しかし、それと同時に本当にこんな人がいたのか?とも思いました。事実、彼については色々と謎が多いということは、桐生操さんの本などでも知っていました。この本はそんなシュヴァリエ・デオンの真実に迫った作品です。彼の生い立ちから秘密外交官になった経緯、ロシアやイギリスでの活躍など、当時の政治や社会の背景を踏まえながら話が進んでいっているので、デオンが生きた時代が生き生きと甦ってきます。また、女装のエピソードだけではなく、学問に対しても造詣が深いなどこの人物の奥深さを感じました。