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36 人中、28人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
読み物としては面白い。,
By たいぞー (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 女装する女 (新潮新書) (新書)
今まで造り上げられてきた「女らしさ」のイメージとは違う、女性達の生々しい生態を描き出そうという意欲作。 鋭い観点や毒舌な表現が、読み物としては非常に楽しめた。 しかし若干引っかかる点もある。 この本に例として登場する女性の多くは バブル世代特有の強い上昇指向の持ち主であるため、 ポストバブル世代の私にとっては共感できないことも多かった。 例えばエビちゃん云々のくだりでは、 ポストバブル世代に多く見られる「冷めた現実主義」的な発想を 完全に無視した分析を行っていて、 正直、的外れな考えなのではないかと感じた。 この本はあくまで、 1960年生まれの、 広告業界という特殊な環境に身を置く著者の周りに 実際にいる興味深い女性達についての個人的なエッセイとして 読むのが妥当だと思う。 本気でマーケティングの参考として使用するには、 視点やサンプルに偏りがあり過ぎるので 注意を要するのではないかと感じた。 (ちなみに私が先に言った バブル世代・ポストバブル世代など、 世代別の価値観の違いについて考察した本では 『婦国論』という本をお勧めする。) ただ、「女性らしさ」として語られるイメージとは違う 実際の女性の言動や価値観に目が向けられ、 より女性が無理をせず心地よく暮らしていける世の中に なっていったらいい、という思いは 非常に好感が持てることと、 文章自体が読みやすくて楽しいことから、 買って損をしたと思わせる本では無いという評価で、 辛口ですが☆3つとさせて頂きます。
51 人中、39人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
やっぱり女は存在しなかった・・・,
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レビュー対象商品: 女装する女 (新潮新書) (新書)
かつて、シモーヌ・ド・ボーヴォワールは「人は女に生まれるのではない。女になるのだ」と高らかに宣言した。が、現代の日本女性は彼女に教えてもらわずとも、男勝りにあくせく働かなくてはならない自分の身の上において、体でそれを直感している。自分は女ではなく、女装しなければならないのだと。本書は、表題作「女装する女」を始めとする現代を生きる女性の消費という名の「女装の仕方」を、十通りの系統別に解説する。ただ、男と女の違いは本質的にはないのかもしれないが、ない分欲求やストレスの掃け口としての消費行動に向かう女性と、向かわない男性には、なぜだか本質的な違いが見えてしまうのは面白い。人づてに聞いたとか、知り合いがそうだったという雑誌記事のような構成上、生理的に合わないという人もいるかもしれない。雑誌ほど(思考的にも内容的にも)薄っぺらくはないが、ハードカバーとして1000円以上で買わせるほどあらたまったものでもない。本書は、そんな新書のフットワークの軽さがなせる業か。本に「人生のうち一度は読んでおくべき本」と「是非今、この瞬間に読んでおくべき本」があるとするならば、流行を追いかける本書は間違いなく後者だろう。 それにしても、その内容は引っかかるところも多かった。筆者はあらゆる女をまんべんなく観てきたかのように豪語するが、それって比較的高い階層の人のことではないだろうか。大人が子供心を取り戻すということを論じる章で、まず出された例が「スペインは地中海の小島、イビサ」だからズッコける。このような「お金に余裕があったらしたいんですね(怒)」というツッコミどころも満載。 表向きには「<女装>を楽しむ女」なんだけども、男の僕からすればその行間からは「もっと金使え!もっと金使え!」という呪詛の声しか聞こえなかったよ。あとがきには、本書の執筆をインスパイアーした某氏が紹介されているが、その人の肩書きにはあの大手広告代理店、H報堂の文字が(!)。みなさん、この本を真に受けて無駄遣いしちゃダメですよー。 本書の当該世代はアラフォー女性だと思われる。彼女らが多感なころ、世間はバブル経済だったのだろう。三つ子の魂百までとは言わないが、若い頃に身についた性分ってのは中々抜けないもんなんですねぇ(しみじみ)。
58 人中、43人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 1.0
作者の半径20メートルの現実,
By ずみとし (北九州) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 女装する女 (新潮新書) (新書)
この本に登場する女性像は、「ああ、こーいう人いる」と思わせるのだけど、 実際に、あたしの周辺にいるかというと、 いない。 例えば、テレビとか雑誌に載っているような そんな女性像なんですよねー。 作者の周辺には、 固有名詞を持ったこーいう女性が居るんだろうけど、 地方の中都市に住んでいるあたしには、 実感は、ない。 立て板に水、という感じの 著者の語り口はたしかに楽しい。 とはいうものの、 「もともと、○○というのは、女性にフィットしやすい」 なんていう文章がよく登場するけど、 著者の感想であって、証明された事実じゃない。 ○○には「エコ」とか「占い」とか、 共感しやすいものがアテハメられているのだけど、 統計的に事実なのかは謎。 イロイロなタイプの女性の生態を 実に広く、かつ薄っぺらく調べています。 広くはともかく、薄っぺらくというのは 例えばここ。 『マンガの世界も、 最近は男性誌に安野モヨコやよしながふみ、 とりのなん子などの女性漫画家が多く進出している』 資料はたぶん「モーニング」一冊ですね。 例としては、この三者知名度に差がありすぎる。 安野レベルの人間を三人並べられたら良かったのにね。 しかも、安野やよしながは、 女性誌で実績のある作家なので「進出」というイメージはあるけど とりのはモーニングでデビューなので「進出」というイメージはない。 (この「進出」というのは「登場」あたりと 取替え可能な表現だとは思うけど、ちょっと不用意だと思う。 「高橋留美子」が少年誌に進出した、と言うと違和感あるでしょ) こーいうのを真に受けて 「最近の女性ってこうんでしょ」 とかいう論調になると、やだなぁ。
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