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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
女王に護られた論理の王国,
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レビュー対象商品: 女王国の城 下 (創元推理文庫) (文庫)
「数学は科学の女王、数論は数学の女王」 byカール・フリードリヒ・ガウス 『数論』と言えば、大学受験などでは整数問題として扱われ、 数学の中でも「数の性質」そのものを問う学問である。 それらは「○○は××である」と言うようなあまりに単純すぎる問いに対して、 それが正しいか如何かを人間が理解できる領域までに 持って来るために非常に長い証明作業を行う学問であり、 古来より、難関大学を目指す受験生を苦しめ、また偉大な数学者達を魅了してきた。 (例えば、フェルマーの最終定理は1995年に証明された時100ページを越える大論文だったとか) 本書は正にそんな本。 「犯人は△△である」 求められている解だけ見ればあまりに単純であるが、その解に辿り着く過程には、 登場人物のアリバイや属性、殺害現場の状況、二つの花火、凶器の入手経路、過去の事件。 等々の様々な要素を組み合わせ、其処から有機的に繋げて行く事によって 論理を構築していき、ようやくその先にたった一人の犯人が見えてくる。 パズラーな読者の、重箱の隅を突くような考証に耐えられる受け皿を持った作品であり、 その為、普通の読者に向けた本では無く、万人受けはしないだろうが、 間違いなく日本のエラリー・クイーンを標榜する作者の力作である事は間違いない。
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
再会に涙,
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レビュー対象商品: 女王国の城 下 (創元推理文庫) (文庫)
からくも城を脱出した織田とマリア、そして望月。しかし健闘むなくし織田と望月はつかまる。ひとり逃げ続けながらも打開策をさぐり、闘い続けることを決意するマリア。一方城の中でも江神たちの真相を追う闘いが繰り広げられる。捨て身かつ起死回生を期した行動に出た江神とアリス。 城のうちそとに分かれ闘いつづけた彼ら3人が、想像もしないところで再会する。 江神先輩のことば、アリスの握手に思わず涙。。。
6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
15年待たされた有栖川有栖的正統派本格ミステリー,
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レビュー対象商品: 女王国の城 下 (創元推理文庫) (文庫)
“’90年代を代表する本格ミステリー”といわれた傑作『双頭の悪魔』から15年7ヵ月、待ちに待った有栖川有栖の正統派本格ミステリー<江神二郎・学生アリス>シリーズの第4作。今回はその文庫化である。’07年、「週刊文春ミステリーベスト10」国内部門で第1位に輝き、「このミステリーがすごい!」国内編で第3位にランクインした。 「鎖国」された新興宗教の総本山、その中に迷い込んだアリスたち、そしてそのクローズドサークルの中で起こる連続殺人事件、まったくのアウェイで不利な立場・条件の下で推理を余儀なくされる江神部長、そして関係者全員を集めての推理の披露と真犯人の指摘。本格ミステリーのお約束(コード)をふんだんに取り入れて構築されたストーリーは、マニアには応えられないものに出来上がっている。とりわけ「城」を「鎖国」しなければならなかった教団のシチュエーションは良くできている。時代設定もバブルがはじける直前の1990年としているが、作者と同年代の私は違和感なく入り込むことができた。 「あとがき」によると、このシリーズは、長編は次の5作目でフィナーレを迎えるとのことだが、ファンとしては江神・学生アリスたちの冒険譚をもっともっと読み続けてゆきたいところである。
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