連ドラ放送時に数々の疑問を残し、「最終話」にも明らかにされなかった真矢の過去。放送が始まる前、「卒業式までには謎が解ける」とあったが11話の枠には収まりきれなかったというのが本音ではないだろうか。短い時間で安易な謎解きでは陳腐な作品になってしまう。この過去があってこそ本当の最終回といえると思う。
最終回の視聴率がこのスペシャルを立ち上げ、天海さんのやる気を奮起させた。そしてこの完成度がさらに物語を深く、壮大なものにしたのだ。天海さんもこのスペシャルでのコメントで「人間の成長の物語」と強く感じ番宣で「人間には転機がある。このような経験があり心が徐々に純粋になっていった」と言っていたのが感慨深い言葉だ。(役を離れたところでこれがいえるのは、感ずるものが多かった証拠。)役者としても白真矢・母親・グレー真矢・黒真矢と的確に演じ分け、心の動きをうまく表現している。この役を知りつくしているからこそできたのだ。「役者冥利につきる」と本人もいっていた。歳を取るだけでない性格に影響を与えられ、変化する演技は貴重な経験であったのは間違いない。
そんな視点からもこのドラマはレベルが高いことを感じさせる。『テーマ性』『演技力』『演出力』どれをとっても優れたこのドラマは映画よりもハイレベル。寝そべって観ずにぜひ目を背けず正視してじっくり観賞する作品だ。観た後はいろいろな意味でものごとを考えなおすきっかけになるだろう。
子役の演技も秀逸でこの作品に参加できたことを誇りに思い、大人になったらまた見直してほしい。
連ドラも含めて、何度も繰り返し観たくなるドラマなのは間違いない。