女子高出身の作者・大島永遠氏の実体験を盛り込んだ、表には出せない
「女子高生の実態」を赤裸々に描いたコメディ漫画。
過去にドラマCD化・アニメ化・ラジオ化・ゲーム化がされ、海外でも出版されている。
この巻は7巻後半から続いていた修学旅行編の完結編であり、本編も第一部の完結編を迎える。
これまで張り巡らしてきた毛利さんの謎、宝塚コンビとの親睦、枕投げイベント等の
数々の伏線をいちどきに消化し、後腐れの無い終わり方を迎えている。
様々な小ネタが盛り込まれ、エロも多く満足の逸品。(←結局それかい)
男性教諭コンビを主役とした話、中学時のリーダーシップ溢れる香田を垣間見られる話、
本編中性格最低のキャラである桃香を主役としたキモい女装男の文化祭の話など
脇を固めるエピソードも充実している。
中でも白眉なのは修学旅行の最後を締め括るお別れ会を経て、飛行機で帰途につき、
高校最大のイベントが終わってしまった事を知る事で、高校生活そのものもまた
着実に終わりに近づいている事を肌に感じた絵里子が、
今という二度と戻らぬ時間や、歓楽を共有する友人たちのかけがえのなさを知り、
切ない気分と将来への不安に苛まれるエピソードだろう。
そしてその不安を一蹴するように、「心配しなくとも、うちら、きっと十年後も一緒よ」と即答する
最高の親友の香田。
沖縄で別れた人生の先輩とも言える喜屋武さんは、あるいは絵里子が理想とする将来の姿であり、
卒業後の労役に追われる人生の象徴であるのやも知れず──
決して止まる事のない時間の階段を登りながら、旅は終わり、円環は閉じ、
再び少女たちは日常という名の永遠へと回帰する。
いつもの軽快なギャグ話とは別物のような、しんみりとした切ない、しかし叙情的で読後感の爽やかな話。
第二部再開が本当に待ち遠しい作品である。(このまま最終回の方がいっそ美しいが…)