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ところが、少年院の先生になってみると、幼稚園と少年院には意外な共通性があったのだという。その辺から、引き込まれるように一気に読んだ。圧巻は、やはり、非行少女たちの、すさまじいまでの立ち直りのドラマだ。著者の真剣な想いが、徐々に少女たちに伝わって、固く閉ざされた殻が、少しずつ開かれていく。そのさまは、感動的だが、著者は、気持ちを抑えるように、とても冷静な筆致で描いている。プロの目と温かい人間の目を兼ね備えた著者の眼差しにも、共感できた。
最近、こうした類の本は多いが、読み物としても、実際のマニュアルとしても、これだけ読ませるものはないのではないのか。何が立ち直りの鍵になるのかも、よく理解できた。非行少女の話というだけでなく、つまずいた人が、どうやって起き上がっていくのか、いろいろ学ぶ点があった。
掘り出し物の一冊だった。
最後に、著者の文体も非常に好感を持ちました。例えば、普通なら描写が難しいような状況についても、読んでいる人を不快にさせない、適切な表現が用いられていることに感心しました。きっと、普段から子供達や家庭、社会について考えておられているので、このような温かさの中にも冷静さを忘れない表現ができるようになられたのではないかと推測しました。
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