大手プロダクションを飛び出して、新たな新人女優を売り込むために
どんな汚れ仕事も厭わない主人公。だけど、彼が守ろうとしていた女優・
千紗の野心は、とどまることを知らず、彼のコントロールを飛び越えて、
大胆な行動に…
前作「枕女優」についで、新堂冬樹が描く芸能界裏側小説。
女優とマネージャーが芸能界を勝ち進むために手段を選ばないで暗躍する話。
しかし、情にもろい主人公と、寝ればなんとかなると思っている女優、
どっちも策士と呼ぶにはツメが甘くて・・・ハイリスクハイリターンな賭けばかり
していた印象。
著者は芸能プロも設立しており、裏側についてのえげつない真実はかなりリアル
なのかもしれないけど、読み物として練られていないので、肉体を使った接待とか
バーターのキャスティングとか、どろどろしたエピソードもさらっと読めてしまい
むしろ物足りないほどの印象。同じ芸能ものなら、ファンタジーなのかもしれないけど
女優にほれ込んで必死で守る男性マネージャーを描いた平岩弓枝の「芸能社会」や、
クールな少女がタレントになっていくのをこわもてのマネージャーが見守る
ヒキタクニオの「ベリィ・タルト」のほうが印象深かった。