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8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
信長に内在する“女性”性、“男性”性が描き分けられていない,
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レビュー対象商品: 女信長 (単行本)
信長のエキセントリックな性格が、男の短気ではなく、女のジェラシー、ヒステリーだったという発想は面白い。男親が出来のよい娘を息子のように育ててしまうという設定も理解しやすい。ただ、作者が“女性”性というものをどのように捉えているのかが、いまひとつ伝わってこない。少なくとも、ここで描かれている女信長こと御長に、女性としての代表性、象徴性は感じられない。また、性愛の部分における男女のなりわいや女性観があまりに古風に感じられる。本来は“女”信長が、戦好きの男社会をぶち壊して天下泰平の世を創出する、というスッキリしたストーリーになるところだが、“女”信長の中に“女性”性、“男性”性が混在しているため、表面上の天下統一は進むが、その内面では“女性”性、“男性”性が収拾がつかないくらいに乖離し、矛盾をきたし、すっかり自己崩壊してしまう様が描かれている。そうした設定は面白いのだが、先に述べたように、一人の人間に内在する“女性”性、“男性”性がうまく描き分けられていない、あるいは偏狭的な女性観、男性観に思えてしまうので、いまイチ共感できないのだ。女信長がことあるごとに口にする“天下泰平”という言葉がお題目のように聞こえるのも難点だ。旧来の男社会に対して女が提示する理想が“天下泰平”なのだとしたら、その“天下泰平”とはどういう世の中なのかを具体的に信長に語らせてほしかった。そこのイメージが無いと、天下統一のために多くの血を流すことの意味が、単に男どもの模倣でしかなくなってしまう。終盤になって、“血筋、家柄に関係なく誰もが天下を目指せる社会”“天下統一は1人では無理”といった天下統一論は出てくるものの、“女”というテーマ、アイデアとはダイレクトに結びついてこない。 読み物としては、本能寺を前にした信長、秀吉の対峙シーンの迫力、家康、天海僧正の回想による種明かしで、充分元は取れる。
7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
発想は斬新だが,
By aka (兵庫県神戸市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 女信長 (単行本)
信長が実は女性、ということで歴史的な信長の行動が裏付けられていくのは痛快で読み物として楽しく読めた。ただあまりにも戦国の世の登場人物の行動を「女だから、男だから」の行動原理に帰しているのが鼻につき残念。また信長の築城、軍事行動、政策が南蛮の援用、という結び付け方は非常に目新しく、興味深かった。
7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
信長=女という虚構を実に面白く歴史小説に仕上げた,
By ひつじ (横浜市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 女信長 (単行本)
織田信長が実は女だったという仮説の元につくり上げた戦国物語。色物小説かと思ったが、信長=女という虚構以外は、史実に努めて忠実で、思わずニヤリとしてしまう辻褄合わせが随所にちりばめられている。歴史小説ファンの方でも、十分に楽しめるのではないか。信長の独創と思われていた施策・戦略の数々が、宣教師を通じて西洋に学んだものと言う設定は、信長ファンとしては、ちょっとがっかりだった。
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