女性の中には「自分はこう思う」とか「自分はこうなんだ」ということを相手に伝えるとき「女の子はこうなんだよ」と全称命題に置き換える人が結構いる。そうなのかな、と思って別の女性に話を聞くと「そんなことないよ」ということがほとんど。この著者もそういうタイプのようだ。
全体の骨子は脳の違いによるもの、として説明している。女性の脳は左脳と右脳が両方とも使われていてとか、感情のパイプが太いから大量の喜怒哀楽が流れて、突発的に怒り出したり泣き出したりするんだよ、と述べている。
そこから少しエスカレートする。極端に受け取れば女性の脳の方が男性の脳より優秀だ、とも取れる話が続く。例えば浮気を見破るのも女性の脳は優れているんだ、男は鈍いから彼女が浮気しても気付かないけどね、みたいなことも書いてある。僕は浮気をしたことはないが、彼女は「あなたが何回も浮気しているのを知らないとでも思ってるの?」と言ってきたことがある。案外女の勘というのもあてにならないものだと思う。
おそらく、浮気を見破る能力に長けているのではなく心配性なのではないかと思う。実際に浮気をしているかどうかは関係なく「何となく」浮気をしているような気がしてくる。実際に浮気をしている男に「なんとなくそう思う」と言うとギクりとするわけだ。そして男は理屈屋だが女はそうではないから「なんとなく」で済ませることも大目に見て欲しいという。確固たる理由とか証拠もなく断罪するのはやめてほしいし、こういう本で女性のそういう部分を擁護するのも勘弁して欲しい。揚げ句の果てには女性は霊感が優れているとか、そのせいで霊能者も多いとまで書いてある。
このように全体的に読者をミスリードして、全ての女性はこうなんだから自分の意見を認めさせようという意図を感じる。読者の興味を引くような内容ではあるが、本気で参考になるようなものではない。そういう考えの女性もいるんだな、程度に受け止めればいいと思う。医学博士が書いているのだからまともな内容だと思ってはいけない。