「依存症」というと真っ先に浮かぶのはアルコールと薬物。本書はアルコール依存症についても触れられていますが、より広い視点から依存に対する理解を深めさせてくれます。「何かの行動にとらわれた」方々にインタビューし、どこにでもある、他人事ではなく身近な生活の中に潜む「依存」という行為を分かりやすく解き明かしてくれます。
一連の著書の中で本書は、依存という行為の良い面も積極的にとらえ、病としての「依存症」でなく、生き抜く力としての「依存力」という形に行動を昇華させた方々のお話が積極的にバランスよく紹介されている点が素晴らしい。ただし、最後の章(第六章 縁力)は依存から少し脱線しており主題の統一感という点ではややもの足りないので星を1つ減らしました。もっともその章もお話自体は大変興味深いものですので飽きることはなく一気に読ませてくれます。お奨めの一冊です。