「いっぱいのお運びでありがとうございます」の文句で始まる本書。
卯月から弥生まで、12ヶ月の月の名前が章タイトルにつけられています。
語り手は伊藤しろみ。詩人で身の上相談者という肩書きです。
口調は古風な口語体。ぶっちゃけトークに絶妙のユニークが交わり、それでいて気品は保っている。飽きることなく読み進められ、徐々にしろみさんに対して愛着が湧いてきます。さるきちも人生相談したいな、と思うほど。
相談者は10代から50、60代まで幅広く、お悩みも様々。
夫婦のセックスレス、子育て、恋愛、不倫や離婚、さらに更年期、閉経の悩み、介護の問題などなど。
例えば、自傷行為を行う若い子たちに対してはこう諭している。
「今どきの若い女の子で、まともに、食べたいときに食べたいだけ、そして必要なだけ食べられて、太らずに、やせ細らずに自分が太ってるなんてぜんぜん思わずに、すくすくと育ってェる若い女の子がいましたらね、そういう子は、ええ、馬鹿なんじゃないか」
くすっと笑えちゃいますよね。なんだか気持ちいいですよね。
ずばっとね、切り込んでいくのが、心地よい。
全般的にセックスの話題が多いかな。それだけ、悩みを抱えているヒトが
多いってことかな。もちろん、フィクションなんですけどね。
すごく楽しめて読めました。しろみさんの今後の活躍に期待(笑)。