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37 人中、35人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
人生と折り合いをつける子供たちの姿に不思議と心が添う,
By
レビュー対象商品: 女の子ものがたり (単行本)
幼稚園児のなつみは、ゆえあって父側の祖父のもとに一家で身を寄せることになった。海の見える村から山と田んぼと工場のある街へと越したなつみ。そこで知り合ったのはみさちゃんときいちゃんの二人だ。これは彼女たち3人の女の子の物語。西原理恵子の、おそらくは自身の子供時代を投影した漫画です。経済的には全く恵まれない、勉強だって決して出来るとはいえない、3人の女の子たちはいわゆる不良と呼ばれる仲間たちとつき合いながら、山間の町で倦怠感と閉塞感を抱えながら成長していきます。 読んでいると、登場人物たちのその生活のすさみぶりに心がざらつく思いがします。ささくれだった日々は決して楽しいとはいえない数々のエピソードに彩られていて、いつ果てるとも知れぬ痛ましい物語の連なりに、ため息がもれるばかり。哀れというか、気の毒というか、なんとも形容しがたい書ですが、それでもなんだか不思議な魅力があるのです。 それはおそらく、世界というものがあたかも、自分たちが暮らす町の、目の届く範囲にしか存在しないかのような子供たちの世界観が非常によくとらえられていて、そこに、これほど気のめいるような子供時代を送ったわけではない私にも、懐かしく心重なるものを見つけることが少なくはないからでしょう。 そしてまた、登場人物たちが、自分たちの決して賞賛できるわけではない人生に対してまずまずの折り合いをつけて生きる姿は、それが諦念からくるものであるには違いないにしても、妙に共感を与えないではないのです。 人生のままならなく、やりきれなさを描くことにかけては、西原理恵子というのは大変巧みな作家です。本書はそのことを改めて感じさせる一冊です。 ですから、そうした西原流の人生観に触れる気分ではないという読者には、大変「痛い思い」を与える書であることだけは間違いありません。
11 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
心をゆさぶられる,
By mito (埼玉県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 女の子ものがたり (単行本)
西原理恵子の作品はあまり知らずに読んでみたけれど、こんなに心がゆさぶられた作品はそうそうない。子供に罪はなく、置かれた環境の中でなにを思いなにを感じて成長していったのか、その過程に心が痛い。 みんな一生懸命生きていて、それだけではどうしようもない現実もそこにある。 自分の一歩を踏み出した主人公(作者)をただただ応援したい。上京ものがたりもあわせて読みたい。
18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
残酷,
By 暴走機関車 "暴走" (東京都練馬区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 女の子ものがたり (単行本)
かくも少女時代の、儚くも残酷な物語か。誰も救えず、誰も救われず、しかし生きていく事への 渇望。 貧困が全て。 貧困さえなければ。 みさちゃんやきいちゃんがどんなにか幸せであっただろうか。 オールカラーの、しかし相変わらず読み難いコマ割りなど 苦笑する点もいくつかあるものの、ここにある世界観は 確かに「うつくしいのはら」に連綿と継承されていく。 ラスト、あまりの強烈さに、最早言葉を失う。
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