妙齢の女性がもっとも毛嫌いするのだろう典型的メタボ中年オジンとしては、同憂の士がいてくれた、と、百万の味方を得た思いだ。
私自身、つい先日、結構なボリュームの胸を強く押し付け、全身をフルに使ってネジ込むように乗り込んできた20代後半と思しきOL風に、電車が動き出すや急転、睨めつけられ、ドスの利いた声で「触るんじゃねぇバカヤロー」とスゴまれたことがある。
「胸や尻を押し付けて強引に乗ってきたのはそっちだろうが」と言い返せない、その情けなさ、悔しさ、惨めさときたら・・・。
本書に例示された話は、男性諸氏なら誰もが一度は、程度の差こそあれ実体験しているはずだ。
「身体の接触を嫌う女性ほど肌の露出が多い」「BLなどの過激コミックに夢中なくせに」「女性を見る目は女性の方が辛辣だ」など、日常的に感じることを的確に指摘しており、共感できる。
まぁ、我々男がいくら嘆こうが、この種の本を当の女性陣が読むとはとても思えないし、仮に一瞥くれたにしても、「好き勝手ほざくな」とばかり“1つ星”のオンパレードとなろう。そして一致団結し、夜叉の形相で「そもそも男こそ助平でイヤらしい」と猛攻撃に出るに相違ない。
そのくせ他方では、イケメン追っかけに命を懸け、“婚活”とやらに必死なのだから・・・。
「
左手の証明―記者が追いかけた痴漢冤罪事件868日の真実 (Nanaブックス)」の評にも書いたのだが、こと痴漢犯罪は200%「確定有罪」で一方的に話が進んでしまうし、中年オジンなんざ地獄に墜ちて当然、と平然と嘯かれるから恐ろしい。まったく、他人事ではない。
だいいち、こうした“悲痛な”叫びを“匿名”でしか上げることができない現状こそが、非常に惨めで情けない。結局、男と女は根源的に理解し合えないか、と、将来を大いに憂えるものである。
でもやっぱり、男の側も、一度は足許を見つめ直してみた方がいいかもね。