フランスにおける、女性についての語り方は、一様ではない。例えば、「男/女」というものの捉え方について、そうした戦略部分で既に論者の立場がくっきりと変わってしまう事すらあるのだから。この書は、ボーヴォワール以降のフランス女性研究者によるアプローチを、俯瞰図的に明らかにしてくれる良書である。それぞれの研究者が、どのような問題意識によってどんな語り方を選択しているのかが理解出来るような小論・インタビューが9篇。
ただ、編者解説(非・西欧の重要性を説いている部分は必見)、思想家プロフィールの助けを借りても、9篇すべての相互関係が若干見えづらくなっているのは残念。