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女が映画を作るとき (平凡社新書)
 
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女が映画を作るとき (平凡社新書) [新書]

浜野 佐知
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

映画の世界は男の世界か? ピンク映画300本を撮り、『第七官界彷徨─尾崎翠を探して』『百合祭』などの名作を撮り続けている女性映画監督が、世界の映画祭の友愛と女性の視点の映画作りを語る。

内容(「BOOK」データベースより)

ピンク映画三百本!三十年以上にわたって、日本のセクシュアリティの現実と向き合ってきた女監督が、忘れられた作家、尾崎翠を描き、社会から閉ざされてきた老齢女性の性愛を描く。男社会で抑圧されてきたテーマと真っ向から取り組み、フィルムとともに日本各地を経巡り討論し、その交流から生まれたエネルギーは、世界の女性映画祭やレズ&ゲイ映画祭へと向かう。

登録情報

  • 新書: 205ページ
  • 出版社: 平凡社 (2005/01)
  • ISBN-10: 4582852580
  • ISBN-13: 978-4582852585
  • 発売日: 2005/01
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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形式:新書
自他共に認める映画好きや映画狂の中で、
彼女の名前を知っている人は、どれだけいるで
あろう。彼女の名前は、浜野佐知。30年以上に
わたってピンク映画を300本!(実数はもっと多いらしい)も
撮影し、ここ最近は自主制作ではあるが一般映画を
撮影している、日本を代表する映画監督で
ある。

この本は彼女の初の著作であるが、内容は
ピンク映画業界で今の地位を築くまでのさまざまな苦労、
自主制作映画を企画・撮影していく上での紆余曲折、
その過程を通して出会ったいろいろな人たちとの交流、
それが発展し海外の映画祭で各国の女性映画監督と交流が生まれ、
今後の日本映画界で彼女自身がどうあるべきかを、
撮影にかけるエネルギー同様に逞しく綴られている。

とにかく彼女の映画と真摯に向き合ってきたその情熱に、
圧倒される。映画制作の現場に女性のスタッフなど考えられない時代に、
映画監督になりたい一心だけで激しいセクハラやいじめに耐え抜き、
努力を重ね、ついに自分のプロダクションを設立する。
その後も精力的に映画を撮影し、男性ピンク映画監督に
「ピンクを駄目にした極悪人」と言われても、それと闘うかのごとく
ひたすら独自の視点で映画を製作していく。

そのスタイルは自主制作映画の場面においても同様で、知識階級と
言われる人からの嫌がらせにも、彼女は猛然と立ち向かう。
その情熱は、一体どこから生まれるのか?
「好きなことをやっているから」というような生半可な言葉では、
とても理解できないし、また彼女自身にも笑われるであろう。
こんなに真面目に、真摯に映画に取り組んでいる監督がいることに、
衝撃を受ける。

内容を考えればそう大勢の人達に受け入れられるものじゃないので、
星4つかもしれないが、
ピンク時代からの彼女にレスペクトを込めて、星5つ。
現在ではピンク映画に女性スタッフも多いし、映画監督を目指して
海外で勉強している女性も沢山いるけれど、浜野佐知という偉大な
女性映画監督が、道を作ったことを忘れてはいけない。

彼女の名前は知らなくても、映画監督を志望している女性は、
この本を読むだろう。またピンク時代から彼女を知っている人、
自主制作映画で彼女を知った人とかも、読むかもしれない。
それぞれがそれぞれの思いを持って、この本を手に取るだろうが、
できれば彼女の名前は知らなくても、映画業界志望じゃなくても、
いわゆる男社会の中で闘っている人は、読んでください。
彼女が自主制作映画を通していろいろな人たちと出会ったように、
この本を通して彼女と出会う人が沢山いることを、願います。

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12 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By カスタマー
形式:新書
気っ風のいい実直な女性映画監督の「一代記」である。
深作欣二監督が浜野佐知の映画を撮りたいと思ったわけである。
本を読んで泣いたり笑ったり等まずしないのだが、この本には思わず涙し大いに笑った。映画好きにはたまらない、必読の書である。
ピンク映画の現場の臨場感がいい。男の支配する世界で孤軍奮闘する30年が切ない。
それを経て得る、女同士の連帯が美しい。そこには、海を越えて世代を超えて伝わる情熱や、生まれる友愛があるのだ。
高野悦子、吉行和子、白石加代子、白川和子、宮下順子といった女性たちの素晴らしさにも改めて感じ入った。
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
この本を通じて、私にとっての映画が「単に見て楽しむもの」ではなくなった。作っている人の生身の存在をも、ものすごく意識するようになったのだ。

いろんな映画監督の自伝的エッセイがあるけれど、浜野佐知監督の語りは特別だ。

ピンク映画の世界にとびこんだときの章は、「女の子」である私にとって、興味はあるけれど近づきにくいポルノ映画の世界を垣間見ることが出来て刺激的だった。自主映画『第七官界彷徨−尾崎翠を探して』や『百合祭』製作については、苦闘とそれゆえに得られる楽しみ・喜びのエピソードがおもしろかった。くわえて、世界を舞台とした監督が、招待された先の映画祭で参加者にインタビューを試みてしまうなど、常にいろんなモノ、事柄を見つめている作り手のこわさにも感服してしまった。

女性の映画づくりの経験の一端にふれるというおもしろさだけでなく、ある分野で自分の場所を切り拓いていくクリエーターのエネルギーが熱い本だ。
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