『黄昏色の詠使い イヴは夜明けに微笑んで』の続編。
……相変わらずすごい作品です。
正直、1巻であそこまで綺麗にまとめてしまった以上続きがどうなるのか心配でした。
でもその不安はまさに杞憂。
息を呑む圧倒的な筆力で描かれた〈讃来歌〉、一巻に出てきた人物たちのつながり。
1巻同様に美しく、そして1巻以上に生き生きした物語に仕上がっています。
黄昏色の詠使いの最大の特徴である「名詠式」。
主人公は1巻同様に、夜色名詠式を扱う少年ネイトと、赤色名詠式を扱う少女クルーエル。
けれど今回の主役は、名詠されたものを送り返す「反唱」という技法を持つ、とある一人の少女です。
幼い頃から歩んできた自分の道に疑問を持ち、悩んでいたエイダ。
そして同じく、強すぎる名詠の実力に自ら怯えるクルーエル。
そんな中、とある事件がネイトたちトレミア・アカデミーの生徒を襲う。窮地に陥る生徒、教師。その中で、少女たちはとある決意を迫られます。
悩み、怖れ。そうした苦しみの果てに、彼女たちが選んだ道行きは──
素直な気持ちでお勧めします。読み終えた後は、きっと心地よい気分になれる。そんな物語。
そして、この本の最後の最後には、また一つ大きな出来事があります。
「ああ、早くこの続きを読みたい」、きっとそう思えるはずでしょう。