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奇蹟の村の奇蹟の響き
 
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奇蹟の村の奇蹟の響き [単行本]

秋月 達郎
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

四国徳島の鳴門市に、今もひっそりと佇む小さな碑。
それは第一次世界大戦で俘虜となったドイツ兵たちの慰霊碑だった。
この慰霊碑を生涯守り続けた男・岩下松五郎。
熊のように大きな体のわりに、心優しくお人好しの松五郎は、会津出身で、板東ドイツ俘虜収容所の所長・松江豊寿や所長の補佐である高木繁とともに、板東の人々とドイツ人たちとのかけ橋となり、ドイツ人俘虜たちからは「まちゃごろさん」と慕われていた。
青島から渦潮をこえて四国徳島へやってきたドイツ人俘虜たちと板東の人々との心と心の深い交流がやがて実を結び……。
ベートーベン「交響曲第九番 歓喜の歌」が日本で初演された地・板東で芽生えた、日本人とドイツ人の美しい絆の物語。映画「バルトの楽園」関連小説。

内容(「BOOK」データベースより)

ベートーベン「交響曲第九番歓喜の歌」が日本で初めて演奏された地・板東(現・徳島県鳴門市)。そこでは、第一次世界大戦で俘虜となったドイツ兵と板東の人々との、知られざる心と心の深い交流があった。

登録情報

  • 単行本: 365ページ
  • 出版社: PHP研究所 (2006/06)
  • ISBN-10: 4569649904
  • ISBN-13: 978-4569649900
  • 発売日: 2006/06
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.8 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 秋月ワ−ルドがここにあります。, 2010/5/5
By 
レビュー対象商品: 奇蹟の村の奇蹟の響き (単行本)
小説「海の翼」の読後、秋月達郎の作品にさらに触れたいと思い本書を手に取った。
第一次世界大戦下の大正6年から大正9年の3年間に亙る、坂東俘虜収容所(徳島)でのドイツ兵俘虜と、収容所長松江大佐・副官高木大尉・「まちゃごろさん」こと俥屋松五郎・そして、美しき楽園の娘八重たちの交響楽第九番を通してのこころ温まる交流と、人の絆の物語である。純朴な熱血漢の松五郎が、青島攻略の悲惨な戦場において大きなトラウマを背負い、復員後の坂東での俘虜たちとの関わりの中で知らず知らずに心を開き、ついには仇敵であるドイツ兵を許してゆく過程の中に、人間愛とは何かということを考えさせられる。

会津に生を受けた故に戊辰戦争の因を背負った松江、ドイツ留学・数カ国語を自由に操り才能あるが陸軍組織の中で日陰を歩く高木、美しさの影に青島戦で戦死した許婚の呪縛から逃れられない八重、そして松五郎、みんな順風満帆ではない、みんな不器用。でも、こころが通じ合えば救われる。

作者は、高木に「人間にとって、いちばん大切なことは、こころを伝えることだと。・・・まごころさえ伝えられれば、誰もがひとしく真の友人となれる。そうおもう」「こころに国境などないのだ」と語らせる(p.159)。
小説「海の翼」では人として恩に報いること、本書では慈しみ・人の絆という現代日本人が忘れかけている大切なことを投げかける。そこに読者は共感し、登場人物のこころと共鳴する。
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5つ星のうち 5.0 思わず涙が誘われた, 2012/2/11
レビュー対象商品: 奇蹟の村の奇蹟の響き (単行本)
第一次世界大戦中、ドイツ人俘虜と坂東の人々との音楽を通した交流に
思わず涙が誘われた。

本当にこんな事実があったのかと素直に感動したのと共に、
ベートーベンの歓喜の歌を聞きたくなりました。

一途で人情味溢れる岩下松五郎さんの存在が、本書を美しく仕上げています。

おすすめです。
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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 奇跡の出会い, 2007/1/30
By 
まりあ (山形県) - レビューをすべて見る
(トップ500レビュアー)   
レビュー対象商品: 奇蹟の村の奇蹟の響き (単行本)
小説「バルトの楽園」を読んでから、この小説を読んだ。

正直、バルトは「一回読んで泣いたらお終い」という感じがした。けれども

この小説は、何度も何度も読み返す。

舞台は坂東俘虜収容所。登場人物もほとんど同じだが、秋月氏は「岩下松五郎」という、素晴らしく面白い主人公を生み出した。

「ちっくしょう!」「やかましい!」「かかってきやがれ!」

なんとも威勢の良い松五郎の啖呵である。この松五郎を中心に、収容所所長松江と俘虜たちとの交流物語なのだが、この小説では、松江の部下である高木が、非常に重点を置かれている。

そして、ヴァイオリンを習いに収容所に通い、ドイツ人の子を宿す美しい婦人、松五郎の憧れの聖母(マドンナ)である「八重」が登場し、様々なエピソードが描かれる。

小説「バルト〜」より、人物の描き方が深い。特に、高木、八重、松五郎。この3人の描写は秀逸だ。

八重が身ごもった時、高木が松五郎に「なあ、ドイツ人を憎むな。ここで憎めば男がすたる」と話しかける場面。俘虜たちが祖国ドイツへ帰るとき、高木に学んだ口伝えのドイツ語で松五郎が「親愛なる友よ!全世界に口づけを!」と叫び、真っ赤になる場面。松五郎の素朴な感情と、読者の感情が交差し、なんとも言えない、不器用な、しかし真摯な生き方、人生の深さを教えられる気がする。小説「バルトの楽園」を読み、映画をご覧になった方。ここにもう一つの友愛・男女の愛・祖国への愛・奇跡の愛の物語がございます。ご一読を!
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