同じコンサートで演奏されたベルリオーズについては、多くの方が語っているとおりです。もともとフランス系の管弦楽曲のうまい小澤征爾からして当然(失礼!)と思える演奏でしたが、このブラームスには正直驚きを禁じ得ませんでした。
別のレビューアーが述べていらっしゃるように、この曲には1975年3月・東京におけるカール・ベーム/ウィーン・フィルの歴史的名演がありますし、それ以外にもマエストロたちの足跡がたくさん残されていて、これだけの存在になった小澤征爾にしても緊張を強いられる曲であったろうと思います。しかし、安定したテンポと堅固な構築力で構成された交響楽はそれらにいささかも引けを取るものではなく、名演の一つに数えて良かろうと思います。
正直、小澤征爾がブラームスをこれだけ振り切るとは新鮮な驚きでした。