是枝監督作品「奇跡」の主題歌でもあり、今年初のくるりのシングルでもある。
僕は、今年の3月に行われた武道館ライブで、初めてこの曲を聞いたが、その時点でこれは特別な曲だと感じた。
デビュー当時から、くるりを追っているので、ほぼ13年ぐらい彼らのファンだけれど、ここまで優しい歌はなかった。
サウンド自体は、基本的に言葉にならない〜の流れを踏襲したシンプルなフォークロック。
途中に入るスティールギターが素晴らしい。
ここまで、完璧にシンプルなフォークロックを自分たちにしている時点でくるりが如何に脂が乗り切った状態なのかが分かる。
歌詞も、素晴らしい。色々なモノを許し、沸き上がって来る感情だけを、素直に伝えてくれる。
かつて、岸田繁は「音楽以外はどうでもいい。俺のエゴをぶちまけてやる」と尖っていた時期があった。
その一方で、「どうして俺は人を傷つけるのか」と自己内省を繰り返していた。
そのナイーブさこそが、くるりの特徴であり、強みでもあった訳だけど。
ある時期を境に、そこから彼は抜け出し、もっと大きい視野で音楽を奏でだした。
その際に「音楽以上のモノ。個人以上のモノを伝えるようになりたい。ただ奏でられるモノを作りたい」と語っていたが
この曲でその境地に限りなく近づいたと思う。
ファンの贔屓目もあるけれど、本当に良い曲です。
色んな人に聞いて欲しいし、売れて欲しい。
それだけパワーのある曲だと思います。傑作。