内容は、「サイケデリック」「イラストレーション」「特殊効果」「文字デザイン」など、あくまでもアート的な見地からのテーマ別。キーフ、ヒプノシスといった有名デザイナーの作品から、無名作家の手によるものまで収録されている。
おもしろいのは、見ているうちにそれらすべての作品の根底に流れる「英国らしさ」を感じ取らずにはいられないところ。それは決してアメリカ的ではない、色合いの淡さ、陰り、湿り気、退廃といったたぐいのもの。これらの点がブリティッシュ・ロックとアメリカン・ロックという「音楽」の間においても多く見られる相違点であることは言うまでもない。
もちろん、レコード愛好家のためのお楽しみもたっぷり。ブリティッシュ・ロック全盛期である1960~70年代に発表された数々の名盤の美しい写真に単純に胸を躍らせるもよし。「TUDOR LODGE」「H.M.S.DONOVAN」など、専門店でもなかなかお目にかかれないレア盤のオリジナル・ジャケットを眺めてため息をつくもまたよし。(今井直也)
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