内容紹介
『情事』(60)、『夜』(61)と共にアントニオーニ絶頂期の三部作を形成する一本にして、その最終章にあたる本作は、三部作の中最も前衛的な趣きをたたえ、ほとんど実験映画を思わせる大胆な表現によって観る者を前代未聞の映画体験へと誘う。
現代のローマ。婚約を解消し空疎な毎日を送る若い女ヴィットリアと、証券取引所勤めの青年ピエロ。二人は素人投機家であるヴィットリアの母を介して知り合い、急速に恋愛関係に陥る。もっとも、ピエロはヴィットリアを愛したいと思っているが、ヴィットリアは彼の愛に応えることを怖れている…。
原題は、天文用語で「食」(たとえば「日食」や「月食」のようにある天体が背後にある他の天体を隠す現象)の意。アントニオーニによれば、原題は日食の間に訪れる独特の沈黙、光、闇、静けさ、そこから生じる感情の停止状態を示唆している。
主演はアントニオーニ映画の女神モニカ・ヴィッティ、フランス映画界を代表する伊達男アラン・ドロン、共演はルイス・ブニュエルとの名コンビで知られるスペイン人俳優フランシスコ・ラバル。また、女性歌手ミーナが歌った主題歌(ジョヴァンニ・フスコ作曲、アントニオーニ作詞)は、日本でも大ヒットした。アントニオーニは本作で、1962年度カンヌ映画祭審査員賞を受賞した。
収録:フォトギャラリー
封入:解説リーフレット(執筆:遠山純生 36頁)
内容(「キネマ旬報社」データベースより)
『情事』『夜』に続く、M・アントニオーニ監督の“愛の不毛”三部作の最終章。アントニオーニ映画の女神、モニカ・ヴィッティと仏映画界を代表するアラン・ドロンが、現代的精神を体現する男女を好演。62年カンヌ国際映画祭審査員特別賞受賞。