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太陽の塔 (新潮文庫)
 
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太陽の塔 (新潮文庫) [文庫]

森見 登美彦
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (142件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

商品説明

   京大5回生の森本は「研究」と称して自分を振った女の子の後を日々つけ回していた。男臭い妄想の世界にどっぷりとつかった彼は、カップルを憎悪する女っ気のない友人たちとクリスマス打倒を目指しておかしな計画を立てるのだが…。

   2003年のファンタジーノベル大賞を受賞した本書は、読み手をとことん笑わせてくれる抱腹絶倒の物語だ。文体は古風でごつごつした印象を与えるものの、それに慣れるころには一文一文に笑いが止まらなくなり、主人公やその友人たちのとてつもないバカっぷりが愛らしくなるだろう。登場する男は皆個性的で、インパクトの強い変人ばかり。主人公につきまとわれる女子大生も普通ではなく、言葉遣いも行動も完全にズレていて、アニメのキャラクターのようなぶっ飛んだ魅力がある。物語のクライマックスまでたどり着いた読者にはさらなる大混乱が待っている。そのばかばかしさのスケールにとにかく圧倒されるはずだ。

   男的な妄想をテーマにしながらも、読み手の性別を選ばないのも魅力のひとつだ。賞の選考委員である小谷真理に「一番強烈で、一番笑いこけた作品」と言わしめた本書。一歩間違えれば単なるストーカーの独白に終わりかねない設定だが、そんないかがわしい行為ですらジョークに変えるほどの力がこの作品にはある。

   また、ユーモアに満ち満ちた物語の中に、詩的な美しい描写が織り込まれているのにも注目したい。突然そうした穏やかな文章に出会うことで、読み手は台風の目に入ったかのような静けさに包まれ、著者の文体に独特の温かみを感じることができるのだ。ユーモアばかりが注目されるが、そんな絶妙なバランス感覚こそが著者の本当の才能なのかもしれない。(小尾慶一) --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

内容紹介

私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった! クリスマスの嵐が吹き荒れる京の都、巨大な妄想力の他に何も持たぬ男が無闇に疾走する。失恋を経験したすべての男たちとこれから失恋する予定の人に捧ぐ、日本ファンタジーノベル大賞受賞作。

登録情報

  • 文庫: 237ページ
  • 出版社: 新潮社 (2006/5/30)
  • ISBN-10: 4101290512
  • ISBN-13: 978-4101290515
  • 発売日: 2006/5/30
  • 商品パッケージの寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (142件のカスタマーレビュー)
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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫|Amazon.co.jpで購入済み
主人公はひたすら傲慢不遜でその上やってることはただのストーカーなのだが、長篇一本通して読者に嫌悪感をまったく催させない微妙な匙加減がほんとすごい。
インテリストーカーをこれほど愛すべき存在として描出する筆力とバランス感覚は見事としか言いようがない。
主人公の持つ傲慢さや過剰な自意識は学生時代の男子ならばだれでも通過するものとして共感できるように描かれているし、やってることの悲壮さや惨めさもユーモアにまで見事に昇華している。
どちらのマイナス要素をも作品内でプラス要素に転換しているのだ。
文体も非常に面白い。意図的に前時代的な文体で面白みを引き出す手法なのだが、巧いなあ。
単なる思いつきだけで、ここまでの長篇を書ききれるものではない。確かな文章力、豊富な語彙、知識、教養がバックボーンにあって初めて書ける馬鹿小説。
知識や教養、洞察力が不毛な方面に活かされているのは主人公だけでなく、この作品構造自体についても通じている。
しかし不毛さを突き詰めるとひとつの芸として成立するという好例でもあり、同時に主人公同様に悶々と日々懊悩する底辺インテリたちの希望でもある逸品。
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37 人中、32人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 青春妄想グラフィティー! 2004/9/29
形式:単行本
この本を読みながら、学生時代に(今でもするが)、妄想するという行為は僕ひとりではないと思って朗笑した。主人公とその悪友たち、自分たち自身を過信してしまうのは若かりし時は特権だろう。妄想が妄想を呼び、飛び切りユーモラスな自分ワールドが広がっていく。この面白さ!!妄想だけではなく、作者のキレのある表現がこの本の魅力を最大限に引き出したのだと思う。 

文中の箴言抄
・考えてみれば、世間は生まれる時代をまちがった人間でいっぱいである。
・我々の日常の九十%は頭の中で起こっている。
・できるだけ彼らが不幸になることを、彼は祈った。「みんなが不幸になれば、僕は相対的に幸せになる」

この本は日本ファンタジーノベル大賞受賞作である。妄想という行為は確かにファンタジーだと気づかせてくれた。Fantastic!

このレビューは参考になりましたか?
27 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 どんよりした日常が 2005/11/25
形式:単行本
埒のあかない京大生男子のどんよりした日常が活写された前半は笑いっぱなし。この描写だけでも作者の実力のほどがうかがわれます。ファンタジーノベル大賞といいながら、どちらかというとこっちのほうがメインのような気がします。
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最近のカスタマーレビュー
5つ星のうち 5.0 バカバカしさの中にキラリと光る魅力
森見氏の著書は、
夜は短し → 四畳半 → 太陽の塔
の順番で読んだのですが、バカバカしさ、もといユーモラスさは本書が一番でした。... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: 白的雲
5つ星のうち 5.0 受け入れがたい現実
古風で大げさな文体でアホみたいな屁理屈を延々と述べていく。シリアスとナンセンスが同居していてジョークのマシンガンみたいな文章だ。読んでいてずっと可笑しい。続きを読む
投稿日: 5か月前 投稿者: 黄亀
5つ星のうち 4.0 処女作にしてこの完成度
作家になっている人はやはり確かな才能をもっているのだなと思いました。... 続きを読む
投稿日: 6か月前 投稿者: 33
5つ星のうち 4.0 妄想は無限なり
詭弁と屁理屈が正当化というスパイスを受けて妄想になるお話。... 続きを読む
投稿日: 10か月前 投稿者: エスニ印
5つ星のうち 4.0 ええじゃないか!!!
なんて高尚なセリフに、なんて低俗な行動!
こーゆーの、大好きデス

作者と主人公は同じ大学の同じ学部…実話入ってる?... 続きを読む
投稿日: 11か月前 投稿者: Quatorze
5つ星のうち 5.0 青春小説のバイブル(?)
森見氏のデビュー作とだけあって、鬱屈した思いをすべてこの作品にぶちまけたのか、ある意味でめちゃくちゃ濃い内容となっています。... 続きを読む
投稿日: 14か月前 投稿者: circle9
5つ星のうち 5.0 思いがけない出逢い
古書店の片隅で出逢った一冊です。... 続きを読む
投稿日: 16か月前 投稿者: 黒猫
5つ星のうち 5.0 水尾さんが何を思って別れを告げたのか考えずにはいられない
森見さんの作品の面白いところは文体もですが、1番はやはり登場人物の存在感です... 続きを読む
投稿日: 21か月前 投稿者: dangothree
5つ星のうち 5.0 笑わないで欲しい
笑わないで欲しい。
作者のユーモア溢れる文章やギャグをではなく登場人物の考え方や行動をです。... 続きを読む
投稿日: 21か月前 投稿者: ビリー
5つ星のうち 5.0 アホをする
ダウンタウンの松本人志は、時に後輩芸人にこう言う。
「こいつ、アホやな!」
言うまでもないことだが、最大限のほめ言葉である。... 続きを読む
投稿日: 21か月前 投稿者: 内角
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