満州事変から日中戦争、太平洋戦争へと突き進んでいく日本の中にあって、いかに新聞がその良心や独立を失い、検閲や法令によって政府を支持するだけの論調に変わっていったか、その経緯を追い、論証した一冊。
近代社会にあって、第四の権力といわれるマス・メディアのあり方を考える上で極めて示唆的な事例である。今日の我々にとっても、他人事ではない。多くのメディアはスポンサーの意向で報道に制限を受けているし、○○新聞は政府の御用記事ばかり、□□新聞はとにかく政府の揚げ足ばかり・・・というようにメディアにはバイアスはつきものである。
我々個人がいかにしてメディアと付き合うか。いかにして情報を得て取捨選択していくか。情報のあふれる今日だからこそ考えねばならない課題である。