戦争を全く知らない今の我々の世代には、最早太平洋戦争を題材とした映画をまともに作る事はできないのではないかと観終わってからまず感じた。水すら確保困難な何もない山中で1年以上に渡って民間人も混ざった集団で軍事行動を行う事の過酷さをこの作品は全く伝えていない。全編通して何か非常に牧歌的な雰囲気で、製作者に歴史的事実を客観的に描こうという姿勢が欠けていて、「こうすれば受けるよね」という恣意的な改変が目立つ。「パシフィック」はあれはあれで色々問題のある部分もあったが、南方戦線の悲惨さ壮絶さだけは観ているのが辛くなるほどしっかり描かれていた。しかし、この作品中に出てくる日本兵は皆何かこざっぱりしていて栄養状態もよく、アメリカ兵はどこか間が抜けている。まさに「戦争ごっこ」のレベルのようだ。サイパンで戦って死んでいった兵士や戦闘に巻き込まれて死んでいった多くの日本人にとてもではないが見せられたものではない。
DVD自体の問題として、銃撃や爆発音がやたら大きく再生されるのに対して会話が殆ど聞き取れない。どういう録音をしているのだろうか?声を殺して会話している場面ならいざ知らず、普通の会話まで殆ど聞き取れない。ボリュームを上げて聞いていると銃撃では耳を劈くほどの大きな音、まともに視聴できない。