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天翔る白日―小説 大津皇子 (中公文庫)
 
 

天翔る白日―小説 大津皇子 (中公文庫) [文庫]

黒岩 重吾
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

皇位を継ぐのは誰か―。壬申の乱後に即位し、新国家造りをめざす天武天皇の宮廷に渦まく愛憎と権謀。文武に秀で自由濶達な大津皇子に強い期待と深い猜疑の眼が集まり、誇り高い青年皇子は恋と政治闘争に身を燃やしつつ、悲劇的な結末に追い込まれてゆく。古代飛鳥に展開する歴史と人間の凄絶なドラマ。

登録情報

  • 文庫: 604ページ
  • 出版社: 中央公論社; 改版 (1996/10)
  • ISBN-10: 4122027136
  • ISBN-13: 978-4122027138
  • 発売日: 1996/10
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.4 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
天武朝における王位継承問題で複雑な立場をとる大津
皇子の苦悩と失墜を描いた歴史小説である。
一方で、自ら背負った過酷な運命を切開こうと、大津
と御方の二人の皇子の素晴らしい信頼関係を、見事な
構成で描写されている。

豊かな想像力と史実に基づいた日本の歴史に重ね合わせ、
緻密に錬られた著者・黒岩重吾氏が見事に描かれている。
何気なく、読者は無意識のうちに1300年前の律令政治の
確立をめざした飛鳥の地に連れて行かれた錯覚に陥るの
である。

大津が持って生まれた人望と政治手腕が、やがて朝廷内で
危険分子と見なされて、権力の外に追いやられる姿は、
現代社会にも通じるものがあるのではないだろうか?

大津皇子を慕い、最後まで献身的に尽くした御方皇子の
人生がとても切なく、見事に描写されているのだ。
このストーリ展開は史実なのか?という、史学者の声が
聞こえてきそうだが、この小説には全く不要なのである。

大津と御方皇子の絆が、中央権力に立ち向かって行く姿勢
に、深く共感できる充実の一冊である。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 青頭倶楽部 トップ50レビュアー
形式:文庫
史書には大津皇子がいかに優れた人物であるかが記されている。学問を好み、博識。
武芸に秀で、優れた体格を持つ。こだわらない性格にして、礼儀正しく謙虚。そのため
多くの人望をあつめたと。これだけ完璧だと天武帝の後継者になってもおかしくないが、
そうはいかない事情があった。皇后は我が子・草壁皇子を天皇にしたかったからである。

有能の皇子だけに、望むと望まざるに関わらず、朝廷の中で存在感を増していく大津
皇子。それを冷ややかな目で見つめる皇后。優れた大津に嫉妬心を強めていく草壁。
大津は自分自身でいるだけで、皇后派からの包囲網をせばめてしまう。悩める大津に
心を寄せる個性的な皇子・御方は、この危機から大津を救い出す妙案を探しもとめる。

結末を知っていても、大津に救いの道が開かれることを望まずにいられない、切ない
小説だ。謀反の前に実姉・大伯皇女と再会する場面はたまらないものがある。皇子と
しての誇りを持ち、人を信じるがゆえに悲劇の最期を迎えた大津皇子の物語である。
このレビューは参考になりましたか?
10 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
おもしろい 2004/7/27
形式:文庫
日本初の専制君主天武天皇の血を引く二人の皇子、大津皇子と草壁皇子。皇后は息子、草壁皇子に天皇になってもらいたいと考えているが、人間としての器ははるかに大津皇子のほうが上。そのため、皇后にとって大津皇子の存在が目障りでたまらない。天皇としてもそれ事はわかっているけど、皇后を無視することも出来ない。そんな微妙な立場の大津皇子の生き様を描いた作品です。
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