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天皇の玉音放送 (朝日文庫)
 
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天皇の玉音放送 (朝日文庫) [文庫]

小森 陽一
5つ星のうち 3.2  レビューをすべて見る (19件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

「堪え難きを堪え、忍び難きを忍び……」、毎夏ここばかりが繰り返される玉音放送(終戦の詔勅)の、全文を目にしたことはあるだろうか? 「終戦の詔勅」をはじめ、昭和天皇ヒロヒトの名で発表された詔勅の一語一文を再検討し、そこから浮かび上がる天皇の「戦争責任」と「戦後責任」を問い直す。文学者ならではの視点から多数の資料を緻密に考証し、戦後日本の本質に迫る。玉音放送全文収録のCD付き。

内容(「BOOK」データベースより)

「堪え難きを堪え、忍び難きを忍び…」。毎夏くり返される玉音放送=終戦の詔書の全文とは?昭和天皇の名で発表された詔勅や周囲の人間が残したテキストを、文学者ならではの視点で逐語的に再検討し、天皇の「戦争責任」と「戦後責任」を問う。玉音放送全収録のCD付き。

登録情報

  • 文庫: 316ページ
  • 出版社: 朝日新聞出版 (2008/8/7)
  • ISBN-10: 4022615869
  • ISBN-13: 978-4022615862
  • 発売日: 2008/8/7
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.2  レビューをすべて見る (19件のカスタマーレビュー)
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6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 戦争責任に対する問題提起の書, 2008/7/20
レビュー対象商品: 天皇の玉音放送 (単行本)
まず終戦の詔書をじっくりと読ませ、天皇の責任を問うている本書は、日本でも
このような本を出版する段階に至ったかと驚かざるを得ない内容を持っている。

ただし、様々な事象に対して、天皇のみに責任があるという論旨の解説は、
一部では史実にも反しているし、一部では真に責任があった人々の行為から
目をそらす結果をも生んでしまっているように思われる。

終戦の詔書ひとつにしても、まるで他人事のように戦争について書いてあるのに
驚く人が多いだろうが、これを作文したのは高級官僚と政治家であった。
天皇に対して(法律上のみならず一般的な)補弼の責任を負う彼らは、
天皇に責任があるとされると自分たちにも火の粉がかかる立場にあった。
従って、日本占領が終了した時点で天皇が日本国民に対するけじめとして
退位(天皇制の廃止ではない)したほうがいいのではないかという議論が
(昭和天皇周辺にいた人々からも)もち上がった際にも、消極的な態度を
取った人が多数だったのは当然であった。

とはいえ、昭和天皇の行動にも、冷静に読み解いていくと、首をかしげざるを
得ないような点が目に付くのも避けられない。
本書のこういった点に興味を持たれた方は、特に関心を持った点から他の本や
資料で詳しく調べてみると本書の不正確なところを含め、新たな発見があって
面白いと思う。

詔書そのものをじっくり見る視点と、問題提起の書としての意義を斟酌して、★★★。
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15 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 終戦前後の資料をよくまとめた本。文庫本でも玉音放送のCD付きです。, 2008/8/9
By 
ともぱぱ - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)    (殿堂入りレビュアー)    (トップ50レビュアー)   
レビュー対象商品: 天皇の玉音放送 (朝日文庫) (文庫)
本書の目玉は、日本史上最も重要なラジオ放送である、昭和天皇の玉音放送を収録したCD。戦争を知らない世代の人も、是非一度はこの終戦の詔勅の全文に目を通し、63年前の日本人のように粛然とした気持ちで昭和天皇の肉声に耳を傾けてほしいと思う。それが今聞くと妙な調子であっても、天皇が史上初めて直接国民に呼びかけたことが重要であるから。

私は本書で言及されている司馬史観の影響を受けている。昭和の戦争に関しては、日本史に特徴的な、空なる中心の天皇と実権を握る勢力(典型的には幕府)の分離が昭和初期に極大化したこと、そしてその統帥権を振りかざした軍部の暴走こそが究明されるべきであると思う。本書では昭和より前の侵略戦争(日清戦争等)の責任に遡って歴代天皇の責任を問うているが、では昭和天皇は即位したときに植民地を返還・放棄して謝罪すべきだっただろうか? 理想的にはそうすべきだったのだろうが、当時の西洋列強さえアジアに植民地を持つ国際情勢の下ではそこまで求めるのは無理だろう。軍部の暴走に関し、大臣が輔弼する立憲君主として昭和天皇は苦しい立場にあったのではないか。そういった観点から、本書の内容には釈然としない部分が残る。しかし、本書は終戦前後の資料をよくまとめてくれており、昭和天皇が能動的に行動した事実があったこと等はよくわかった。

本書の内容については議論百出だろう。そこで、本書に関しては最大公約数的に資料的価値を認め、特に玉音放送を録音したCDが目玉であると割り切った方がよいと思う。そうすると、CDのために単行本を買うのには躊躇したとしても、この文庫本なら求めやすい。8月15日を前にして、CDのためにお薦めする本です。そして、昭和天皇の責任に関して本書で展開される主張があることも知った上で、各自が戦争責任を考える縁にすると良いだろう。
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36 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 文庫本でも天皇の戦争責任を問う, 2008/8/15
レビュー対象商品: 天皇の玉音放送 (朝日文庫) (文庫)
単行本が文庫本になり、さらに手頃で読みやすくなったことに感謝します。本書は、8月15日の敗戦記念日にこそ、ぜひ多くの日本人に読んで欲しい本です。天皇の玉音放送のCDを聴きながら本書を読むことによって、著者が何を問題として、何を私たちに訴えようとしているのかよく理解できます。
 また、普段は無関心であるにも関わらず、今だ天皇制の呪縛の中にある多くの日本人にとって、本書は落ち着いた本であるにもかかわらず、ある意味刺激的な書です。日本人自身が今だ、先の戦争において日本の国が犯した罪に対して十分向き合うことができない現実の根底には、日本国と旧日本軍の最高責任者であり、最高権力者であった昭和天皇の戦争責任が曖昧にされた点にあると思います。
 どんな組織でもトップが責任を取らず、トップの責任が曖昧にされる時、その組織のモラルは崩れます。戦後日本における倫理観の低下は、戦後民主主義の問題ではなく、まさに天皇の戦争責任の曖昧化にこそ、その本質があるのではないでしょうか。
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