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天皇が十九人いた―さまざまなる戦後 (角川文庫)
 
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天皇が十九人いた―さまざまなる戦後 (角川文庫) [文庫]

保阪 正康
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

天皇、東條英機、官僚…激動の戦後を生きた日本人九人の物語!

戦後各地に出没した、自称・真の天皇たち。彼らの背後には奇妙な老人とGHQの陰があった…。天皇、東條英機、官僚、芸能人、そして普通の人。激動の戦後を一瞬の光芒を放って駆け抜けた人々の人生を追った傑作ルポ!!

内容(「BOOK」データベースより)

熊沢天皇、外村天皇、佐藤天皇、竹山天皇、三浦天皇…。戦後、自らを本物の天皇だと称する男たちが、各地に現れた。その数十九人。著者は彼ら全員の背後関係を調査していくうちに、あるひとりの奇妙な老人にたどり着く。そしてその老人の口から自称天皇とGHQとの関係が明らかにされていった…。天皇を名のった男たち、東条英機、鶴田浩二、市川雷蔵、沖縄戦の「白い旗の少女」、そして昭和天皇…。昭和という時代を生き抜いていったさまざまな人たちのさまざまな戦後。そのひとつひとつを克明に取材し、時代と日本人の姿を追求していった傑作人物ルポルタージュ集。

登録情報

  • 文庫: 390ページ
  • 出版社: 角川書店 (2001/10)
  • ISBN-10: 4043556039
  • ISBN-13: 978-4043556038
  • 発売日: 2001/10
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 まさに「さまざまなる戦後」, 2008/6/19
By 
哲学する河童 - レビューをすべて見る
(トップ500レビュアー)   
レビュー対象商品: 天皇が十九人いた―さまざまなる戦後 (角川文庫) (文庫)
様々な層、様々な人物を通してみた戦後史。

タイトルが『天皇が十九人いた』となっていますが、サブタイトルの『さまざまなる戦後』の方が本書の内容を表すのに近いものとなっています。

5章構成になっていて、それぞれ 'T天皇 'U東條英機 'V官僚とその周辺 'W映画俳優 'X普通の人々 に区分されており、タイトルである『天皇が十九人いた』というのは第1章の一つの小論でしかなく(ほんの30ページぐらい)、タイトルにのみ惹かれて購入しようかどうか迷っている方には注意が必要でしょう。

とはいえたった30ページ程でも、「我こそは本物の天皇なり」と名乗りでた「自称天皇」の人たちの話は興味深く、イメージが固定されがちな東條英機や第5章の「普通の人々」の話も楽しく読むことができました。

戦争が終わってから何十年も経ってから産まれた私のような世代には、本書の全体を通して流れる正に「戦後」な雰囲気は非常に勉強になります。

文庫ということでコストパフォーマンスも悪くないので、読んで損はないかと思います。
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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 緻密な取材, 2002/7/8
レビュー対象商品: 天皇が十九人いた―さまざまなる戦後 (角川文庫) (文庫)
膨大な資料と念入りな聞き取りからなる、昭和史再考。それは過去の事柄だけではなく、今も日本人の心の中で受け継がれている”負”の意識。読者に押し着せることはしなくとも、自分達の弱点を自省させる書。特に外務省に関する章は、加害者としての人達だけでなく被害者としての我々もなんら変わっていないことを自覚する。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 執拗なまでの取材や資料収集努力の書である。, 2010/10/2
レビュー対象商品: 天皇が十九人いた―さまざまなる戦後 (角川文庫) (文庫)
本書は、もともと副題である「さまざまなる戦後」を文庫として出版した折に、その中から九編を選んで構成されたものだから、「天皇が十九人いた」が書かれているだけの本ではなかった。
九編のなかで特に印象に残った、”昭和天皇独白録と東條”の章(P151〜P152)で著者が書いた部分を少し長い文章ですが、<>内に引用しました。
<東條は日本人の手にはよらずに東京裁判によって戦勝国の視点で裁かれた。これが戦後五十年近く(投稿者注=この章が書かれたのが平成七年です)を貫くひとつの軸であった。だが日本人として東條に問わなければならないのは、あの期に開戦という軍事的手段しかなかったか、四十四ヵ月も戦うべき戦争であったのか、なぜ軍事と共に政治的手段で解決にあたらなかったのか、国民に戦うべき戦争目的を充分に納得させたのか、戦争指導に誤りはなかったか、といった具体的な詰めである。そのうえで、では東條と軍閥さえ問えば、国民は免罪になるのか、実は、国民が、「東條英機」をつくりだしたのではないのかという自問も必要であろう。そうした問いかけを通じて、戦争責任を明確にする国民的合意をつくることだが、そうすることなしに、東條を怨念と憎悪で見つめる出発点にこだわり、やがてそれが時間と共に風化してしまうだけならば、戦後の日本人は東條英機という戦時の最高指導者を仰いだ時代から少しも教訓を得ていないということになるのではないか。>
以上の引用部分以外にも、もしもアメリカから突きつけられた覚書(ハルノート)を受け入れたとして、日本がその後どのような国になっていただろうか、(P192〜P193)について書かれているのだが、もしもは歴史を語るうえでは禁句なのかもしれない。
が、著者の想像したような国に本当になってしまったのではないだろうかと納得してしまった。
九編の中には、戦後初めての天皇の行幸がGHQと如何に関わっていたかなど、「さまざまなる戦後」の副題にふさわしい挿話などが多く書かれているから興味深く読み終わった。
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