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天狗の面―土屋隆夫コレクション (光文社文庫)
 
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天狗の面―土屋隆夫コレクション (光文社文庫) [文庫]

土屋 隆夫
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

信州・牛伏村にある天狗伝説。信仰を集めたのは、天狗堂のおりん。天狗講の集まりの日、太鼓の音と呪文の声、天狗の面に囲まれて、男が殺された。そして連続する殺人事件。平和な村を乱すのは、お天狗様の崇りなのか。―駐在所の土田巡査は見えない真相に苦悩する。一種の催眠状態に陥った人間と、宗教と政治の黒い関係を描き出す、著者初の長編推理小説。

登録情報

  • 文庫: 446ページ
  • 出版社: 光文社; 新装版 (2002/05)
  • ISBN-10: 4334733190
  • ISBN-13: 978-4334733193
  • 発売日: 2002/05
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 215,983位 (本のベストセラーを見る)
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By 紫陽花 VINE™ メンバー
形式:文庫
作者は寡作ながら良質の本格ミステリを発表している良心的作家。本作は処女長編作である。私の印象では、地域、人間性に根ざした土着性の強い作品が多いが、本作は特に土着性が高い。処女作にその作家の本質が現われると言う事か。

本作のメインのアイデアは「見えない犯人」であり、カーの「緑のカプセル」ばりである。また、同じくカーの「読者よ欺かるるなかれ」ばりに、作者が作中に顔を出して読者に注意を与える等、カーを意識した稚気が感じられる。それを日本の民俗信仰の中で実現した所に本作の意義があると思う。表紙の天狗の面と共に独特の読後感が味わえる佳作。
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形式:文庫
作者がところどころ登場して、謎解きのガイドというか注意を与えたりと、本格本格した推理小説。

そもそも50年も前の作品であり、しかも当時にあって山深い村が舞台となっており、かなりの違和感を感じるような場面描写がある。
が、そこが逆にこの物語の異常性を高める役も果たしており、古いものだからと、敬遠するようなものでは決してない。
高度な推理ゲームを堪能することが出来る。

ただ、このカバーの、天狗の面の絵は中身とマッチしていないこと甚だしいと思う。
天狗だってもう少し違う描き方もあるはず。何とかして欲しいところだ。
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By mutantmogura トップ1000レビュアー
形式:文庫
著者の長編ミステリは、妙な所に妙な遊びのあるものが多い。
「ミレイの囚人」や「物狂い」など、特に晩年の作品に多い。
初期〜中期でも、名作といわれている「危険な童話」や「針の誘い」など、読んだ人には分かると思うが、著者のミステリに対する拘りが、妙な形で作品中に表れている。
このあたり、ネタに関わるので、詳しく云えないところが悩ましい。

本作は著者のデビュー長編であり、乱歩賞応募作でもある。
そのため、そういった妙なこだわりを極力おさえた、しごくまっとうなミステリである。
クラシックミステリと言って良いほど、旧態然とした設定、ストーリー、トリック、そして趣向である。
今、それがとても新鮮に感じるほど、現在のミステリはすれてしまった。
紛れもなく本格ミステリである。
明らかに、横溝作品を意識している。
著者は横溝作品のスタイルで、どこまでオリジナリティを出せるかにチャレンジしたのだろう。
十分成功したとは言い難いが。

田舎における新興宗教という、ミステリではおなじみの設定である。
もう、安心して著者の筆の進むままに読み進めれば良い。
やがて見えてくる仕掛けも、アッと驚くほどのものではないが、きれいにまとまっている。
かつては、こういうミステリが主流だったんだと、改めて気づかされるとともに、ストーリーテラーとしての著者の才能を再認識した。

読後に何も残らない、謎とその解決がキチンとしたミステリとして、気軽に読める。
本格ミステリのお手本のような作品であり、私は評価したい。
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