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5つ星のうち 4.0
表に出せない感情,
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レビュー対象商品: 天牌 26 (ニチブンコミックス) (コミック)
よっちんが17巻よりも深刻に、津神に怯える巻。津神の言い回しは「神」的なものが多いので、彼でなくてもそう簡単に苛立ちを放出できるものではない。中釜は一応彼のことを気にかけてはいるものの、救うには至っていない。それに渋谷戦での、よっちんがそこにいられないような観戦さえもさせないような軽蔑の視線(「あれじゃもうだめだ」という仲間を制して「打たせてやれ」と言ってたのじゃなかったのか)、賢治に見せ付けるような土下座など、悪質な態度に嫌悪感を覚えた。津神の中釜への敵意はここでは嫌味程度のものだったが、中釜の津神への敵意は彼に憧れ目標にしている人たちにまで及ぶことがある。津神にトップを奪われたという逆恨みからなのか。賢治やよっちんに精神的ダメージを与えれば、津神もそうなるから。賢治がよっちんを「仲間」と思い気にかけながらも、やることが限られているのも中釜の逆恨みゆえなのか。中釜に二人の関係を教えたのは津神だろうか。まさかそこまで恨まれているとは思いもしないで。津神よりも中釜の方が北岡を「秘蔵っ子」扱いし可愛がっていながら、表向きは津神となっているのは、立場的にかプライド的にか。しかし津神にも憧れる北岡に対して全く逆恨みの感情を抱かないわけでもないだろうし、この辺りはどうなっているのだろう。作者たちは分かっているのか。好きなキャラを嫌いになる辛さを。 賢治はよっちんの叫びを受け止め、独自の気遣いで支えている。自分の麻雀を楽しむ言葉を呟く一方で、彼の苦悩を察した表現は表には出さない。麻雀を楽しむ言葉も、誰かに聞かれるような声で言ったのではないだろう。よっちんに聞こえたら、彼はこの時のダメージを引き摺ってしまったろうから。しかし、これ以降の麻雀でよっちんは赤坂戦のことを思い出した様子はない。慰めとは違ういたわりではあったけれども、結果として彼に麻雀をやり抜かせる決意を与えることになった。中釜が聞きつけたのは、彼や賢治が自分と津神、どちらにつくかを気にして注意深くなっていたからだろう。 しかし、この対戦の後、よっちんは麻雀を続ける意味を見失っていき、遂には東京も麻雀も放棄する選択をしてしまう。彼が留まれるようにし、這い上がれるようにする役割を再び賢治にやってもらいたいところである。
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