いつものメンバーのほとんどが不在の巻。よっちんも谷口さんも耕介くんも星野源八も、お馴染みキャラも出てこない。たまにはこんな巻もあるだろう。正也が一年ぐらい出てこなかったのは物足りなかったが。彼等に義明の心の中を覗かれてしまうからか。知ってしまったからといって、特に何かする人たちでもないだろうに。しかし「雅」のマスターには知られても構わないのか。彼はほぼすべての巻に出ているもんな。知られたくない時は旅(天牌では逃亡目的の旅に出るのは若者たちと決まっているが)に出ているのだから、彼が全く出ない巻があってもいいと思う。辛さを打ち明け和らげる場所という意味では評価したい。本編では弁天寿司や松ちゃんの店がそうなるはずではなかったか。おばばの雀荘は居心地が悪いようだし。よっちんと賢治が互いを好奇心で見ないという「絆」で繋がっていることを隠し続けるのも、そういった場所がほとんどないことを意味している。
マスターがおねえ言葉なのは、性転換した人たちの面倒を見るためだろうか。今のところ、「女性」しかいないようだが「男性」も紛れてたりして。本編で渋谷戦をやっている時に登場して以来、彼が小うるさく感じるが今回はちょうどいい程度だろう。どうやら声も女性っぽいらしい。アウトローのおっさんが、声だけで「おい、ここは男湯だぞ?」と注意しているから。
他の話は切なさの漂う話。背景のせいで暗く見えるが、暗い内容ではない。暗い過去はそれぞれ背負っているが。線の太さも暗さを印象付けているようだ。時期は違うが、新宿戦もこの太い線で描かれていたから暗く見えたのではなかったか。新宿戦は渋谷戦やよっちんに対してされていたような理不尽さはなかったのだし、祥吾さんも肩に二度ダメージを受けた過去はあるものの対戦では暗さを見せてはいなかったのだから。