数年前、何気なく図書館で読んだ『天然日和』
くすんでいた自分に風が吹き抜けた。
特に思っていなかった石田ゆり子という人に惚れてしまった。
「私はひょいひょいとテナガザルのように、てっぺんまで登ってはさわさわと揺れる葉っぱの間から、顔を出して、世の中を観ていた。」
「あのころ、私には空気の中にあるつぶつぶが見えた。つぶつぶとした粒子が、ざわざわと目の前にあった。いつもあった。」
さすが、もののけ姫に選ばれる人だ。
言葉の大切さや自分を見つめることetc...、この人は、すごく大切なことを日常で分かっている。
文庫本あとがきの最後の
「みなさんの日々が明るく優しいものでありますよう。」
ここからとてもきれいな光が放たれているのが感じられる。
石田ゆり子とは、そういう人なのだ。
石田ゆり子の本の中でも『天然日和』が一番いい。