個人的には、タイトルのネーミングセンスが抜群だと思います。タイトルの通り、ニュートン、コペルニクス、アインシュタイン、ハイゼンベルグ、ラマヌジャン、ノイマン・・・といった天才はみんな冬に生まれているという内容です。ただし、天才の生年月日と冬との因果関係を統計的に示すものではないので、これはアイキャッチにすぎません。どちらかというと、これらの天才たちの業績をオムニバス的に紹介する本です。むしろ、「基本教育と、有り余るほどの本と、物を考えるための自由な時間が天才の条件である(P84)」という方が、筆者の主張に近いのではないかと思います。
天才列伝というだけならなんということもないのですが、筆者が世界的な学者であるせいなのかこれら天才たちの紹介がちょっとシニカルなところもあってとてもおもしろい。早世した天才数学者ラマヌジャンの章の結び方などは感動的でした。文章はものすごく淡泊なんだけど、その分、ぐっとくるものがあります。
最後に筆者の専門である脳科学についてごくごく簡単な説明がありますが、ここは蛇足感があります。