≪亥次郎は,八幡屋や源太と行動を共にしてみたり,賢正を訪ねたりして日々を過ごしていた。一人になりたくなると,最初に腰を落ち着けた岩場の窪みでごろごろしていたりする。たまに土佐漁師のところに顔を出して,釣りについていったりもする。これといって,何かやらねばいけないこともない。子供時代に戻ったようだった。違うのは,その生活に,女との交わりがあることだった。≫(189頁)
南海の孤島での退嬰的な生活。特に,島の女たちとの奔放なセックス(貝遊び)。
いくら南の島だからといって,これほど気楽なものではないように思うが,楽しそうな生活であることは間違いない。そういう退嬰的な生活を描写するものとして,面白く読めた一冊である。