オリジナルはダン・ブラウンの宗教象徴学者ロバート・ラングトン・シリーズの2000年発表作品。映画は2009年5月15日リリース。前作『ダ・ヴィンチ・コード』がかなり原作に近く、事細かな説明が加えられていたのに対し、かなり大ナタを振るった『ドラマ化』が今回は成されている。具体的には、イルミナティの経緯、悪魔崇拝の話がほとんどカットされ、物語の鍵を握るセルンの長官マクシミリアン・コーラーはなんと登場しない。随分と思い切ったものである。
確かに原作は『反物質』の記述で物理学者たちを、西洋史の記述で歴史・宗教学者を同時に敵に回している状態であるからして、結果的にやむを得ない所作だったのかもしれない。それでも、バチカンの圧倒的な素晴らしさが舞台となっていて、充分に愉しめる仕上がりになっている。
建造物の持つ素晴らしさがこの映画に大きくプラスしている。いつかバチカンへ行ってみたいものだ、と思ったのはやはり映画の力なのだろう。