1996年発行と最新の事情は無いものの天体望遠鏡の基本的なポイントは変わらないので入門書としては問題ない。
薄くコンパクトなので簡単に読めるし、カラーの図版も多く見ていて楽しい。
特にこれから天体望遠鏡を買おうと検討している初心者は、ウエブの情報をつまみ食いするだけでなくこうした入門書で一通りの内容を見ておくと良い。
星と一口に言っても観察対象には種類があってそれぞれ特徴があるため、対象に合った望遠鏡が必要になると言うことをひとまず知っていただきたい。
写真を撮ってみたいと考えれば当然ハードルは上がってくる。重量やサイズなど機動性も大きなポイントだ。
自分は何をどんな風に見たいのかある程度念頭に置いて望遠鏡選びをしないと後悔する可能性は高くなる。
予算は気にしないなんて人は別として「欲張り過ぎず、期待し過ぎず」と言うのが肝要。
他の入門書と基本的な情報に大きな差はないが、本書の特徴的な部分としては
まず、レンズの収差の項で「ザイデルの5収差」がそれぞれどんな風に見えるのか具体的な像が写真で掲載されている点。
たいていの本では文章で表現されているため今ひとつ良く分からないのでこれはありがたい。
もう一つは、8枚に分割された星図(2000年分点)が巻末に掲載されていること。
かなり細かいが紙質が良いためつぶれずにちゃんと印刷されている。
コンパクトだし天体観測時に外へ持ち出すのに便利そうだが、細かすぎて現場でこれを読み取るのは無理がある。
必要な部分を拡大コピーでもすればフィールドでも実用になるかも。