ご近所で繰り広げられる世界征服を狙う礼儀正しい悪の組織と凶暴な正義の味方の日常をほのぼのと描いた作品、第10巻です。
怪人・ヒーロー側の登場人物達は視線が解らない目の描き方(黒目を描かない、または黒目のみ)によって、時々焦りや落ち込みを汗や縦縞の漫符で表現する以外は完全に無表情なのですが、それを実に上手く使い笑いを取っています。
マンネリと申しましたが新怪人は次から次へと登場し、今回はご近所の商店街にとっては恐怖の(またはいい迷惑の)クレーマー集団「死人を守りし者」トリオ、逆行催眠と言う素晴らしい能力を持ったムマ、スクール水着から除く生足が眩しいノースキング、落ちが見えても笑える闇の使者ギルム、心ならずもサンレッドとかよ子さんの仲に亀裂を入れレッドの家庭を危機に陥れるヒルガー、そして社会人で仕事をアウトソーシングした事がある方なら身をつまされる怪人派遣会社の面々、と言った所です。
再登場怪人としてはフロシャイム川崎支社を乗っ取りそうになったカビラジェイと、前登場エピソードの合コン中一番不細工な子と実は付き合っていたセミンガ、怪人では有りませんがギャル語で話す謎の初老サラリーマン集団、小ネタを1ページで語る怪人ゴドムとソドラ、毎回参考になるヴァンプ将軍のレシピ紹介と盛りだくさんでした。
少々の毒と不条理感が有りますがほのぼのとした読後感の作品です。老若男女にお薦め出来ますが、やはり大人が読んだ方が面白いかもしれません。