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天上紅蓮
 
 

天上紅蓮 [単行本]

渡辺 淳一
5つ星のうち 2.9  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

時の最高権力者・白河法皇とその寵愛を一身に受けた璋子。渡辺文学の集大成、ここに誕生!文藝春秋読者賞受賞。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

渡辺 淳一
昭和8年、北海道生まれ。札幌医科大学医学部卒業。元同大学整形外科学教室講師。医学博士。45年「光と影」で第六十三回直木賞を受賞。55年「遠き落日」「長崎ロシア遊女館」で第十四回吉川英治文学賞受賞。「天上紅蓮」では第七十二回文藝春秋読者賞を受賞。平成15年菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 367ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2011/06)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4163805001
  • ISBN-13: 978-4163805009
  • 発売日: 2011/06
  • 商品の寸法: 18.8 x 13.4 x 3.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 2.9  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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By うな
最愛の女を自分の孫に入内させる法皇、法皇が大好きなのに入内する女。
法皇の目的は、その女に自分の子種を宿させて次代の帝にさせること。
そうすることによって女に最高の位を与えることができる。国母になることができる。
それこそがわが愛の証明。
この理屈が理解できません。そこを納得させてくれたならすごい作品だと
思えるのですが何の説明もないまま、話は進んでいく。
女はといえば、法皇さまが大好きなので帝に抱かれるのを嫌悪する。
女自身は特に栄達を望んでいない。家のために入内するわけでもない。
帝に法皇との関係がばれていても平気で、中宮としての意識もない。
法皇が亡くなると一人寝が寂しくて帝には構われたい。でも好きなのは法皇さま。
けっこう複雑な人間関係なのに単なるバカの見本市にしか見えない。
思考回路が飛びすぎていて、庶民には感情移入ができません。
かといって上流貴族の話なんだからと言ってしまうのは、貴族に対して失礼でしょう。
ところどころにエロが挿入されているのがまた何とも安っぽく、法皇と女が
ひたすら相手に耽溺していただけのバカップルにしか感じられず、どう読んでも
これを「愛」というものに昇華させるのは無理なんじゃないかと思いました。
ただの史実の羅列と「〜がどう思っていたかは分からない」という記述で
登場人物の心情の推移を誤魔化そうとしているのも何だか。
踏み込めないなら書くなと。
歴史小説にしては物足りず、恋愛小説としては共感できず、官能小説としては問題外。
作者は何を書きたかったの?
と思って巻末のプロフィールを見たら「失楽園」の作者でしたか。
それじゃつまらなくても仕方ないわw
とりあえず、装丁に騙されて定価で買って読んだら負けですね。
イラストレーターは好きなんで、カバーを買ったんだと諦めることにします。

最後に、白河法皇のことは「法皇さま」で統一なのに、鳥羽上皇や崇徳天皇は
そのまま表記なのはなぜ?
ヒロインの璋子のことは「璋子」「璋子さま」と表記に統一性がないのが気になりました。
この話は一体誰目線で書かれてるのか、何か意図があるのか。
何も意図がなくてがっかりですよ。
校正ちゃんと仕事しろ。
このレビューは参考になりましたか?
11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
好きな時代の話だったので、購入しました。白河法皇にも璋子にも興味がありましたし。
『細川ガラシャ』のように、感情移入できる物語を期待したのですが、
途中から現代の歴史研究家の名前が出てきたり、研究結果のルポが差し込まれたり、
この小説の世界に没頭できないのです。
『隠された十字架』のような考察本であるならば「それ」と、小説であるなら小説でと、
位置づけをはっきりしてもらいたかったです。
どっちつかずの中途半端な感じがします。
語り部もコロコロと変わってしまうので、気持ちの落ち着きどころがなく、
期待して買っただけに、ちょっと残念な気持ちになりました。
このレビューは参考になりましたか?
16 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
底の浅い小説 2011/10/30
By スイート・サイエンス トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
渡辺淳一といえば、失楽園を思い出す。本書もそれに匹敵する人間の本性に迫るような濃い作品かと思ったがさほどでもなかった。確かに老齢に差し掛かった白河上皇がまだ10代の璋子を寵愛することがテーマで、それなりに官能的なシーンもあるのだが、どうにも盛り上がりに欠けるのだ。

なぜかというと、主人公の白河上皇と璋子の内面がきちんと描かれていないためだと思う。絶対の権力者である白河上皇は、どうみても単に年若い女に夢中になって老害を撒き散らしている老人にしか見えない。一方の璋子に関しても上皇に女にされて愛されていることに満足しているのみで、人間的な深みはまるでない。

それが故に本来であればもっとドロドロした人間ドラマになりうる面白い設定が生かされておらず、底の浅い小説になってしまっている。
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