レムが死んだ。84歳。死因・日時は不明。
3月28日に助手が「クラクフの病院で死亡」
と発表。
本作のうち、枯草熱を22歳の時に、サンリオSF文庫で
読んだが、天の声については、24歳の時、同文庫で
購入したものの、仕事が忙しくなってしまって、読まず仕舞い。
その後、引越しのごたごたで文庫本2冊を紛失してしまう。
(31歳くらいのとき。)
「枯草熱」については、「事件」が起きるとは
如何言う事か、そして「事象」とは何か、
「偶然とは、必然とは、そして『偶然と必然の
本質』とは?」、を巡る冒険譚である。
主人公はアメリカ人の、元宇宙飛行士だが、
このアメリカ人が、謎を追ってヨーロッパ各地を
旅して回る姿は、古代ギリシャのユリシーズや
その他の英雄の神話的冒険旅行を、彷彿とさせる。
(主人公は、1人で行動しているが、もし、
チームを組んでの冒険なら、ジョジョみたいに
なったか、と言うと、そうはならない。
明確な「敵」が存在しないからである。)
最近脳科学で「蓋然性」について
取り上げられ始めているらしいが、
こういう時代に、読んで見ると、
面白い作品と思われる。
なお、「天の声」については、最初の
方だけ、読んだが、乱数表と「完全なる無秩序」
の話は、今でも記憶に残っているし、
興味深いので仕事が一段落したら、
国書刊行会版を読む心算である。
また、レムの死については、
故人を偲ぶが、合掌はしない。