クラッシック音楽からみのマンガは結構あるけれども,かつてクラッシック音楽ファンもマンガファンも同時に満足させられるものはあまりなかったように思います.
それが,さそうあきら「神童」あたりから増えてきて,「のだめ」なんかは後半になってからはかなりコアなクラッシック音楽ファンも引き込こまれる内容になってきました.実際,私の周囲の人でマンガなど読まない人も「のだめ」は別とばかりに読んでました.
そういう意味で目が肥えたファンを満足させるのは大変かもしれません.この作品はゆっくりした展開なんですが,「のだめ」よりもほんのちょっとだけリアルに音大生たちを描きます.主人公男女の凡才vs天才の配置もパターンだけれどもリアリティあるし,才能の差への嫉妬・羨望,野心,故障・加齢といった芸術に関する味付けもばっちりです.恋愛模様もとろいですが,それが今の時代,新鮮に思えます.
私は,このマンガを味わいながらじっくりと時間をかけて楽しむ感じで読んでます.
人によっては「はちくろ」の音大版と言う人もいるかもしれませんが,取り上げられるクラッシックの曲もそれなりにコアなものもあったり作曲家吉松隆氏のクラッシック音楽に関するくだけたコラムもあったりして,楽しむのためのプラスアルファが新しいという気がします.