守り人シリーズ最新刊にして、最終章3部作の第一巻だそうです。前回の『蒼路の旅人』では、新ヨゴ皇子・チャグムが海に飛び込んだところで終わったので、どうなるのかと気にかかっていました。
今回は、基本的に女用心棒・バルサ視点で物語が進んでいきます。チャグムの目的地ロタ国からバルサの故国カンバルへとおなじみの土地を遍歴しながらも、占い師・タンダ、星読み・シュガ、間者・ヒュウゴのシーンも盛り込むなど、オールスター体制でさすがの最終章です。収まるべきところは一つしかないのだけれど、そこにどうやって彼らを着地させるか、楽しみです。バルサの拠り所であるタンダは、草兵として前線に駆り出されてしまうし、死者として弔われてしまったチャグムの失地回復の過程も、どうなるのか。
バルサの魅力は、冷静で腕も立つところと、情の深いところ、生い立ちから来る奥深い喪失感ではないでしょうか。明晰に未来を予測するシュガも、名君への道を歩み始めたチャグムも、バルサの働きによって、その人生が大きく変わってきました。この3部作でバルサの物語は終わるのかと思うと残念です。