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大黒屋光太夫 (岩波新書)
 
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大黒屋光太夫 (岩波新書) [新書]

山下 恒夫
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

鎖国下の1782年,廻船・神昌丸が駿河湾沖で遭難,乗員らは漂着先のアリューシャン列島からシベリアへ渡った.立ちはだかる言語の壁,異文化体験の衝撃,帰国を阻むロシア側の思惑….帝都ペテルブルグでついにエカテリーナ2世への直訴を果たし,10年ぶりに帰国した船頭・光太夫らの数奇な漂流・漂泊の軌跡を新史料をまじえて描く.

内容(「BOOK」データベースより)

鎖国下の一八世紀後半、廻船・神昌丸が駿河湾沖で遭難、乗員らは漂着先のアリューシャン列島からシベリアへ渡った。立ちはだかる言葉の壁、異文化体験の衝撃、帰国を阻むロシア側の思惑…。帝都ペテルブルグでついにエカテリーナ二世への直訴を果たし、十年ぶりに帰国した船頭・光太夫らの数奇な漂流・漂泊の軌跡を新史料を交えて描く。

登録情報

  • 新書: 243ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2004/2/22)
  • ISBN-10: 4004308798
  • ISBN-13: 978-4004308799
  • 発売日: 2004/2/22
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 413,892位 (本のベストセラーを見る)
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17 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ageee
形式:新書
ここのところ、吉村昭の「大黒屋光太夫 上・下」がでたり、別冊太陽でも光太夫も入っている「日本の探検家たち」という本が出たり、こないだはBSで「おろしや国酔夢譚」の映画をやってたし、去年の春にも新潮新書から津太夫の本(「漂隆起の魅力」)が出てたりしていたが、今度は、岩波からずばり「光太夫」の本が出た。巷では光太夫はちょっとしたブームなのだろうか。

 光太夫研究については、1次資料としては「北槎聞略」が有名で、ほかに「北槎異聞」などもあるのだけれど、実は、郷土史家や本書の著者などの緻密な研究の結果、最近、いろいろな新事実(新文献)が発見されているのである。吉村昭の「大黒屋光太夫」は、そういった研究成果の成果品とも言えるものだが、本書は、現時点での光太夫に関する知見を総論的にまとめたもので、実はたいへんに「イキのいい」本なのである。

 著者の山下氏は、光太夫とともに日本に帰りついた磯吉の供述文書「魯西亜国漂舶聞書」の発見者あり、この資料の発見の事実が、吉村昭氏の「大黒屋光太夫」の執筆動機になっているらしい。

 図版も多数掲載されており、とくに地図いくつか掲載されていることが、この手の本としては意外と珍しく、新鮮であった。

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9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
一漁師の物語 2004/7/27
形式:新書
 山下氏自身が認めるようにある意味「小説」として読めます。

 光太夫の足跡をたどってみるとたくさんの有名な人に出会ったのだなあと思いました。
 特にキリール・グスタヴォヴィチ・ラクスマンに私は注目しています。
 彼はスウェーデン領サヴォンリンナ(現フィンランド)生まれだそうです。

 ということはキリールが最初に日本人と会ったフィンランド人ということになるのではないでしょうか?
 北欧に関心のある私にとってワクワクしてしまいました。

 そして山下氏が後半で松平定信がロシア交易をすでに考えていたという指摘は大変興味深かったです。
 「オランダ風説書」などの研究が進めば明らかになっていない「事実」が出てきそうです。

 一漁師がたどった波乱万丈な「物語」、すなわち「歴史」が描かれていました。 

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By 糸音 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:新書
大黒屋光太夫の漂流譚はこれまで何度も小説になったり、映画にもなっている。

光太夫が専門の著者が北槎聞略を初めとする多種多様な資料をもとに、想像も織り交ぜながら再構成した、光太夫の漂流譚である。

難破、アリュートへの漂着、ロシア人との交流、イルクーツクでの日々、そしてモスクワでのエカテリーナ2世との謁見、帰国・・・まさに波瀾万丈の物語である。

この物語では船頭であった光太夫が注目されがちであるが、それ以外の船乗り達もまた運命の人生を送った人々であった。

故郷を思いながら異国の地に果てたもの、ロシアの地で結婚して骨を埋めたもの、帰国を目前にして蝦夷地に斃れたもの・・・彼らあってこその物語である。

意外であったのは帰国後の処遇。

禁固状態で一生を終えたものかと思っていたが、市井の一市民として、学者達と宴会を楽しんだり、幕府などの要請に応じてロシア時代の話をしたり、わりと自由な人生を送ったとは思っていなかった。

外国船の来訪が相次ぐ時代であり、幕府としても既に情報統制をするべき時期ではなかったということだろう。鎖国(近年は色々なとらえ方があるが)とはいえ、末期ともなると外国事情もわりと知られていたという事が窺えて興味深い。
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