内容紹介
◆実例でわかる、生き残るためのケータイ&ネット活用術
◆仙台、気仙沼、いわき......被災地取材でわかった
Twitterなどソーシャルメディアの強みと弱点
◆ソーシャルメディアがライフラインになる!
【構成】
[現地ルポ]ウェブは被災地で何ができたか
----被災地キーマンたちの証言
古川琢也
[PART1]東日本大震災とネット
被災者自らがネットで発信した声とその行方
----非常時のソーシャルメディアの有用性を検証する
大山貴弘
ソーシャルメディアは被災者をどう援けうるのか
----ウェブによる被災者支援レポート
小林拓矢
放射能に関する正しい情報を、ウェブを使ってどうつかむか
----「年間」被曝線量を自分で計算する方法
斉藤勝司
[PART2]災害時のネット活用ノウハウ
電力が減ってはネットは出来ぬ/災害に強いネット回線を確保する
芝田隆広
使いこなせるようになっていたい非常時のネット活用術36
杉本古関
About this Title
はじめに 東日本大震災で情報インフラとしての強さが試されたインターネット
3・11の大地震が起きたあの日、人々は一斉に家族や友人に安否確認の連絡を取ろうとした。多くの人はまず携帯電話からかけてみたが、案の定、回線は混み合い、通話はままならかった。携帯のメールも届かない状況になった。
しかし、PCのメールはある程度、送受信が可能であり、iPhoneおよびAndroidOSのスマートフォンを持つ者は外出先などからでもインターネットを使って、情報収集や連絡を取り合うことができた。そうしたインターネットの中でも、Gmail、Twitter、Skypeといったサービスが通信機能を失わず、大いに活用され存在感を発揮することとなった。
「疾風に勁草を知る」(烈しい風が吹いて初めて強い草が見分けられることから、厳しい試練にあって初めて意志の強さがわかる)というが、まさに通信手段においてこれと同じようなテストがなされ、ネットがライフラインを担う力を見せたともいえる。
ただ、確かにインターネットは災害時における情報インフラとしての強さを見せたが、それを使いこなせるかどうかは私たち自身にかかっている。比較的容易に情報の発信側にも受け手側にもなりうるネットだからこそ、また非常時には心理的に不安定になりがちだからこそ、ネットを扱う私たちの情報リテラシー(必要な情報を収集し、それを精査する力)がいっそうダイレクトに問われてくる。
本書では、まず被災地で震災後どのようにネットが使われていったのか、現地取材をベースに可能な限り、検証してみている。まだ被災の傷が癒えないなかで、協力していただいた方々に感謝を申し上げたい。
PART1では、被災者側と支援者側を結びつけうる、いわゆるソーシャルメディアの有用性と限界について調べている。また、原発事故によって飛散した放射線量とそれが与える人体への影響について、ネットを使ってどれだけ正しく情報を入手できるのかを紹介している。
PART2では、今後こうした災害があったときのネット活用法について解説している。読者の方々がこれらすべてに精通しているとは限らないため、初歩的な解説も含んでいる。自身にとって取り入れたい活用法を選んで読んでいただきたい。
本書が、東日本大震災でのネット活用の貴重な証言として読まれ、今後起きうる災害時のネット活用の手助けになれば幸いである。
洋泉社ムック編集部