「大坂」か「大阪」なのか、なぜ難読地名「放出(はなてん)」「立売堀(いたちぼり)」「坐摩(いかすり)神社」が誕生したのか、「法善寺横丁」「御堂筋」の隠れたエピソード、阿倍野区にひっそりと佇む安倍晴明神社など、読者の心を捉えて離さないような魅力がたっぷりの1冊である。
大阪生まれの作家・若一光司氏は、一つひとつ地を訪ね歩き、地名のもつ謎を探っていった。その数51項目、言及した地名は200を超える。写真と地図、アクセス方法、地名索引も掲載し、歴史愛好家だけでなく、旅好きの方も魅了する内容である。
また、大阪といったら「食文化」だが、大阪生まれの食べ物コラムでたっぷり紹介しており、ぜひたこ焼きや串カツ、鴨なんばを食する前にご一読をおすすめする。
本書を開き、大阪の街をたっぷり味わいつくし、歩きつくしていただきたい。
ナニワの新しい魅力を再発見することだろう。
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最も参考になったカスタマーレビュー
16 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
地名の面白さに触れるには最適の大坂案内,
By ニイタカチョウ (大阪府住吉区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 大阪 地名の由来を歩く (ベスト新書) (新書)
昔から地名に関心があるので、これまで、大阪の地名に関する本のほぼすべてに目を通してきたが、地名を素材としながら、最後までこれほど面白く読めたものはない。「大阪」と「大坂」の違い一つとっても、そこには思いがけない歴史や様々な成立経緯があることがよくわかるし、何より、地名というものに無関心な人でもよく理解できるよう、丁寧な文章になっているのが良い。大阪人歴が七十余年になる私も、あらためて、自分がどのような土地に生きているのかが、よくわかった。「大阪で生まれた食べもの」のコラムも、納得させられた。
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
知っているようで知られていない大阪の歴史を分かりやすく,
By
レビュー対象商品: 大阪 地名の由来を歩く (ベスト新書) (新書)
大阪生まれの作家・若一光司氏が大阪各地にある地名に関心を寄せて現地を訪れ、その由来を51項目に分けて記したものです。おおよそ4から5ページで一つの地名の由来がまとめてあり、写真、地図、交通路、周辺ガイドもあり、観光や散策のお供にも好適でしょう。筆者の思い出やエピソードも至る所に散りばめられています。亡くなられたお父さんの好きだった大阪城の話、難波宮跡公演で「投網」をして本署に連行された話、中之島の大阪市役所近くの芝生でたびたび野宿した話、箕面公園にて十数匹のサルに包囲されてポッキーをばらまいて逃げた話、など魅力的で面白い話が盛り込まれていますので、読んでいて飽きません。 若一光司さんは、テレビでもお馴染みの作家ですから、このあたりが読者を喜ばせるためのサービス精神の表れなのでしょう。生駒ビルヂングを画学生だった高校生の頃にスケッチに訪れたという意外な一面も書かれています。 天王寺七坂の口縄坂など久しく訪れていない景色を見ると本書を片手に無性に訪れたくなりました。そんな効用もあるようです。 章をご覧いただくと内容が分かるようになりますので順に記載します。 「難波」から「大坂」 そして「大阪」へ、大阪の四季のにぎわいを訪ねて、大阪の食道楽も市場のおかげ、商都の歴史を伝える問屋街、時代のメロディーで口ずさまれた大阪、「八百八橋」の多くが町橋だった、大阪の近代化を象徴する洋風建築、大阪市内の熊野街道を歩く、あの人の墓碑を訪ねて寺めぐり、交野ケ原に刻まれた七夕伝説の謎、文学に描かれた大阪の人と風土、となっています。
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
ちょっとマニアックな観光案内にも使える,
By
レビュー対象商品: 大阪 地名の由来を歩く (ベスト新書) (新書)
大阪人のための本。日ごろ何気なく通っている場所や過去訪れた場所についての由来やエピソードが満載。 個人的には最終章の「文学に描かれた大阪の人と風土」が一番面白く感じた。小説と題材となった場所の両方を紹介している。 著者はテレビにも登場する作家さんで、肩肘はらない語り口そのままに本書も展開されている。本題にあまり関係のない個人的な経験も随所に散りばめられているが、お人柄もあいまって適度なスパイスとなっている。
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