大阪育ちの高校の国語の先生が書く本物の大阪弁講座。関西語圏以外に住む一般読者向けといった位置づけか。大阪弁ネイティブスピーカーとしての大阪弁に対する愛情に溢れていて、待合室や通勤途中に読める軽い本に仕上がっているが、単なる大阪弁へのラブレターとは異なる方言研究書としての側面も備えていて面白い。
前半は「にせもん」編で、全国的に普及してしまった誤った大阪弁を嘆く。「エゲツナイ関西商人」のステレオタイプが実はここ数十年で急速に形成されたものであることを知り驚いた。後半は「ほんまもん」編。著者の愛する様々な大阪弁表現を紹介する。この「ほんまもん」編は、関西語圏に住む若い読者にもいろいろ発見があるのではないだろうか。
私自身は関西弁とは無縁の土地に生まれ育ったが、昔から品のある関西弁に感じられるのどかさが好きだったので、楽しく読んだ。