<ビギナーズ・クラシックス日本の古典>は、これで6冊目です。とても良い企画だと思います。
興味はあっても、古文・漢文が苦手なので古典はずーっと敬遠していました。従来の現代語訳は、字が小さい、読みの難しい漢字にルビがない、文語体で書かれていて分りにくい、逐語訳で文意が読み取れないものが多かったと思います。
このシリーズでは、文字は大きめで、原文・訳文とも総ルビ付き、訳文はやさしく分かりやすい言葉で書かれていてスイスイ読めます。ただし、全訳は少なく、作品を特徴づける主要な話、作品の輪郭をつかむために必要な話で構成されています。
「大鏡」は平安時代の藤原氏の歴史について書かれたものです。
平安貴族の日常の話のほかに、天皇の権威を利用し政権を掌握するための政略結婚、陰謀を使った政敵の追放、藤原氏の内部抗争などの話もあります。巻末にある天皇家と藤原氏の系図を見ながら読むと、登場人物の関係が良く分かり、興味深く読めます。