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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
地球上の生命の案内役E・コリ,
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レビュー対象商品: 大腸菌 〜進化のカギを握るミクロな生命体 (単行本)
本書の著者であるカール・ジンマーは、アメリカ人サイエンスライターと紹介されているが、生物学における「穏やかな論客」と言われる人物である。「訳者あとがき」にもあるとおり、その著書がリチャード・ドーキンスと並べて評される機会が多いそうで、どちらも進化論の立場であるが、ドーキンスが相手を倒すボクサーにたとえられるのに対し、ジンマーは極めて優しい語り口に定評があるとのことである。本書においても、翻訳にあたった矢野真千子氏に、「訳していて気持ちよかった」と言わせるほどの表現は、読者に分子生物学・細胞生物学の魅力をたっぷりと紹介してくれる。矢野さんといえば『迷惑な進化』や『ダーウィンが信じた道』でおなじみだが、今回もさえわたった訳だ。で、この本の主役は、書名にもあるとおり「分子生物学の発展にもっとも貢献してきた立役者」である大腸菌すなわち「エシェリキア・コリ=E・コリ」である。このバクテリアは、名前の由来となったテオドール・フォン・エシェリッヒに発見されてのち、モルモットやショウジョウバエと同じように幾多の研究者によって研究の素材として扱われ、人類にたいへん大きな貢献をしてきた。多くの生物学上の発見がE・コリによってもたらされたのである。 本書では、E・コリの発見から始まり、細胞単体としての特徴、性、進化、エネルギーの獲得、遺伝・・・縦横に振られた話題は、ノーベル賞を受賞した分子生物学者ジャック・モノーの「大腸菌にあてはまることは、ゾウにもあてはまる」という言葉を枕にして進む。本書を読み終わる頃には、何となくE・コリ、すなわち大腸菌に不思議な愛着さえ感じるようになるだろう。
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
大腸菌を通じて生命の本質に迫る,
By yohinaha (東京都江戸川区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 大腸菌 〜進化のカギを握るミクロな生命体 (単行本)
自分は実際に大腸菌を使用して分子生物学の研究に従事していたことがあるため,本書に描かれている大腸菌の諸相は,興味深く読むことができた。しかし,著者の語り口,訳者のこなれた日本語のいずれも非常に分かりやすいため,特に大腸菌になじみがない人でも,面白く読めるのではないか。 本書で最も素晴らしいのは,大腸菌の研究を通じて,地球上の生命そのものの起源や設計(例えば,生命起源のRNAワールド,自然淘汰,シグナル伝達など)に迫ることができたという生命科学研究の歴史を,明らかにしていることだろう。そのスケールの壮大さは,実際に読んでみなければ体験できない。
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
驚きまた楽しく読ませていただきました。,
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レビュー対象商品: 大腸菌 〜進化のカギを握るミクロな生命体 (単行本)
生物の進化の過程が理解できた事とは別に感じることがありました。西欧をはじめとする絶対神の存在を必要とする価値観と、日本人のようにひたすら自然に対する畏敬の念を抱く価値観との違いによる様々な解釈の違いを感じました。絶対神を信ずる人々は他を認めずその主張を正しいと信じたらとことん他を否定する行動に出ること。それに対し日本人は自然(他者を含めて)を素直に受け入れ反省を基本とする行動に出る。全ての原点がそこにあるように感じました。
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